ATTO Disk Benchmarkは公称通りの結果で差が出ず
その理由はドライバーの最適化
さらに「ATTO Disk Benchmark 3.05」を利用して、転送速度を計測した。ATTO Disk Benchmarkは、比較的高い数値が出やすいベンチマークソフトであるが、Trion 150では、転送サイズ64MBでのリードが561.580MB/s、ライトが538.066MB/sとほぼ公称スペック通りの結果が出た。
Trion 100では、転送サイズ64MBでのリードが561.580MB/s、ライトが533.315MB/sとこちらもほぼ公称スペック通りの結果となった。
この結果についてOCZに確認してみたところ、「Trion 150では、15nmプロセスへ微細化したことによるプログラムサイクル(書き換え寿命)の延長や、書き換えの高速化を実現するキャッシュ処理などで複雑な処理を行なっている。その制御において、マイクロソフト純正のストレージドライバーに最適化されており、インテルのRapid Storage Technologyドライバーを当てた場合、ATTO Disk Benchmarkの値で逆転現象が生じることをOCZサイドでも認識している」とのこと。
PCMark 8のStorageテストもTrion 150が高速
最後に総合ベンチマークソフトの「PCMark 8」のStorageテストを実行してみた。PhotoshopやWord、Excelなどの実アプリケーションを使う際のストレージパフォーマンスを計測するため、こちらも実使用の体感速度を反映した結果になる。
Trion 150のスコアは4914、帯域幅は200.81MB/sだったのに対し、Trion 100のスコアは4881、帯域幅は180.25MB/sとなった。スコアの差はわずかだがTrion 150が上回っており、帯域幅は1割強という、はっきりとした差が出た。
メインストリーム向けSSDとしてはトップクラスの性能を実現
Trion 150は、カタログスペック上は前モデルのTrion 100と変わってないように見えるが、今回の検証からも分かるように、実際の性能はかなり向上している。
特に、細かなファイルを多数コピーするような用途では大きな差が出ており、実使用での快適さの向上を狙ってファームウェアがチューニングされているようだ。
メインストリーム向けSSDとしては現時点でトップクラスの性能であり、SATA 6Gbps対応SSDならハイエンドSSDにも迫るパフォーマンスである。
業界唯一のシールド・プラス保証も魅力的であり、実売価格もTrion 100と同程度になるとのことなので、HDD搭載ノートPCを使っていてSSDに換装したいという人や、新たにコストパフォーマンスの高いデスクトップPCを自作したいという人にもお勧めだ。

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