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録音部はじめました: 第1回

マイクの違いで音ってホントに変わるの?

いい音を知るために、いい音で録る、アスキー録音部を結成

2016年04月01日 11時00分更新

文● ASCII

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ギターアンプでは、鳴らすユニットごとに音が異なる

 せっかくなのでもっと試してみましょう。今度はギターアンプのユニットで音がどう変わるかです。複数のスピーカーユニットを搭載したアンプでは、ユニットごとに出る音が異なるため、どれを中心に録音するかに注意しないといけません。岩井さんも光を当ててユニットの位置を都度都度確認しながら、細かな位置を調整。時間と手間のかかる作業という印象でした。

 マーシャルのギターアンプに交換して、まずはマイクによる差を聴き比べてみましょう。その次にユニットごとの音の違いを聴いてみましょう。SM57を使って録音してみます。

マーシャル:SM57SM58C414XLII

4つのユニットの中でどこを中心にとるのか苦労して探さないといけない。エンジニアは録音のたびにこういう地道な努力を重ねているのだ。

ユニットによる音の違い:
左下の音(SM57)右下の音(SM57)
右上の音(SM57)左上の音(SM57)
ミックスしたもの

 どうでしょうか? ユニットごとにかなり違うのが分かりますね。この点を聴き比べたうえで、ベストと思えるユニットを選びます。大変な作業ですね。

 最後にちょっとした実験を。SM57とSM58は姉妹機という位置づけですが、一見すると見た目がずいぶん違うように見えます。でも実はそれは風防の有無の違いで、マイクとしては実はよく似ているのです。試しに風防を外して録音をしてみると、SM57とSM58が非常に近いキャラクターを持っていることが分かります。

SM58の風防部分。裏側にスポンジが入っていたりする。

実は風防をはずすとSM57とSM58はすごく似ている。姉妹だったのだ。

SM57とSM58が姉妹だと分かるテスト:
SM57
SM58の風防なし
SM58

 少々マニアックな使い方ですが、SM57的な音を得るためにSM58の風防を外して使うエンジニアもいるそうです。

C414XLII

 なおコンデンサー型のC414XLIIを少し離した位置から狙ってみた録音も紹介します。複数のマイクで録音した音を重ねてよりリアルの雰囲気が伝わる録音にしていくこともできます。

 いかがでしょうか。マイクとセッティングの違いだけで、こんなにも音が変わるのだということを実感していただけたでしょうか? 録音部ではこんな感じで、身の回りにある様々な音を録音して回っていきますよ!

各マイクはリハスタのミキサーに立ちあげられ、その2MIXアウトをソニーPCM-D100のライン入力へ。収録はCDと同じ44.1kHz/16bitで行った。

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