飯田橋クラウドクラブ(略称:イイクラ) 第23回
140種類以上のサービスがてんこ盛りでユーザーも大変
苦労はあるけど、新しいもの好きにはたまらないBluemixの巻
2016年03月17日 07時00分更新
CTC原田はWatson使いすぎ!料金はここに注意
ASCII大谷:SoftLayerとBluemixって課金体系としてはどうなんですか?
NI+C常田:SoftLayerは従量も、固定も用意されています。サーバーが時間単位の従量課金か、月額単位です。
CTC原田:Bluemixはわかりにくいですね。基本従量課金なんですが、140くらいサービスがあるので、一個一個値段が違う。なので、構成を考え尽くさないと、カリキューレーターで料金が出せません。
ASCII大谷:まあ、クラウドの課金体系がわかりにくいのはSoftLayerやBluemixに限ったことじゃないんですけどね、と大人のフォロー。
オークファン大平:先日、メモリ量を多めにしたら、請求がやばかったです。節約しなきゃなと。
NI+C常田:WebSphere系とかメモリ容量が必要なので、インスタンス動かしてると、チャージはドキドキします。
CTC原田:一応、上限料金が来たら通知させる機能はあるんですけど、設定しないとアラートが飛ばない。たとえば、Watsonはトレーニングさせると1回で210円なので、頻繁に使うようなアーキテクチャにすると破産します。先日、私も月40万円の請求が来て、Watson破産したばかりです(笑)。上司に怒られました。
オークファン大平:まじですか?なにやったんですか?
CTC原田:R&Rという文書検索の仕組みを使ったんですけど、データ登録して、調子に乗ってトレーニングしていたら、気づけば20万円とかいっちゃっいました(涙)。
オークファン大平:SoftLayerも仮想マシンちょっと高くないですか? 止めてても4000円くらいかかっていて、AWSユーザーとしては驚きました。
NI+C常田:うーん。SoftLayerでは、サーバーを止めてても課金されるので、ここは注意したほうがいいです。とはいえ、サポートは無料だし、システム全体でみると安くなる場合もけっこうありますよ。また、仮想マシンとしては安いし、ストレージもS3と同じくらい。容量が多くなると、単価がオブジェクトストレージと同程度になります。使う機能によって向き不向きがありますね。
ブイキューブ原田:昔はネットワークもめちゃくちゃ安かったんですけどね。
NI+C常田:昨年の夏にアウトバウンドの無料枠が減ってしまった。物理で20TBあったのが、500GBまで減ったので、けっこう痛いです。データセンター間ネットワークが無料であるのはありがたいですが……。
CTC原田:とはいえ、Bluemixの多くのサービスで無償プランを作ってあるのはありがたいです。
NI+C常田:Bluemixで難しいのはサービスによっては無償プランだからといって全機能が使えるわけでもない。なので実際に有償プランで確認が必要なサービスもあります。
CTC原田:基本的にプランの切り替えができないんですよ。スタンダードからプレミアムへ移行すると、作り直しです。
SLAや仕様変更などBluemixのリアルな話
ブイキューブ原田:Bluemixってプロダクションとしてはどうなんですか?
NI+C常田:うーん。ストレージ容量が最大で20GBとか、まだプロダクションに値しないサービスもありますよ。
CTC原田:この前まで、BluemixはSLAがなかったんですよ。先日、ハッカソンで使うサービスが4日間くらいメンテナンスになっていて、デモが全然できなくて、ブチ切れそうになりました(笑)。サービスが140以上あるので、毎日なにかしらメンテナンスしている。Watson使いたいというところも増えているので、止められちゃうと影響でかいですね。
オークファン大平:私は記事を書いていたら、サービスがメンテナンスになってしまい、リージョン変えたら使えました。原稿間に合ってよかった。
CTC原田:あとは認証まわりはもっと細かく設定できるようにしてほしい。Bluemixって高価なサービスも、安価なサービスも、数多くのサービスが混ざっている。でも、現状はユーザー管理がイマイチで、ユーザーごとの細かいアクセス制御ができない。
オークファン大平:けっこうなくなったサービスもありますよね。
CTC原田:MongoLabがなくなったとか、Watson Question and Answerがなくなったとか。Bluemix Challengeでは両方使っていたので、ちょうど先週移行の通達が来たので、大変でした。
NI+C常田:確かオブジェクトストレージも2つバージョンあったのですが、1つはなくなりました。消して、再度アカウント作ろうと思ったら、もうなかった(涙)。
日立横井:仕様の変更もありますよね。Speech to Textも日本語化されたときに、仕様変更されて、今までに作ったアプリケーションはこのまま使い続けられないのだなあと思いました。
オークファン大平:ベンダーの仕様変更に振り回されますね。要注意ですねえ。
CTC原田:でも面白いですよね。新しいモノ好きにはたまらないです。
SoftLayer/Bluemix編、次回に続く
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