世界シェア3位のファーウェイが送り出す「Nexus 6P」
他のファーウェイ製端末とも近い、フルメタル筐体に注目
前述したようにNexus 6Pはファーウェイがハードウェアを製造している。Nexus端末はこれまでもサムスン電子、LG、モトローラ、HTCなど、スマホ業界の代表的なメーカーが担当してきたが、ファーウェイも世界のスマホ市場ではシェア3位、国内でもSIMフリースマホでトップの地位を築いている。実際にすでにファーウェイ製スマホのユーザーや試したことがあるという人も多いだろう。そして、最新Androidスマホの代表格と言えるNexus 6Pも、グーグルから販売されているとはいえ、他のファーウェイ製端末とのデザイン面・技術面での共通点は多数見られる。
たとえば、フルメタルの美しい薄型筐体。特に側面にエッジ処理を施すことで、インパクトがあるデザインとなっている。そして7.3mmと非常に薄いにもかかわらず、3430mAhという大型バッテリーを搭載することで実用性も高められている。
また5.7型という比較的大型モデルにも関わらず、狭額縁により横幅は77.8mmと押さえられていることで持ちやすく、さらに右手/左手どちらで手にしたときもちょうど人さし指が指紋センサーの位置に来るので、スッとすごく自然にスマホの操作に入ることができる。
タッチするだけで一気に利用可能な状態になる指紋認証
実はファーウェイ製スマホには前から搭載されていた?
ちなみにセンサーにタッチしただけで、スリープ状態からロック解除までなされる指紋認証機能は、実はファーウェイ製スマホでは国内でも1年前から販売されている「Ascend Mate7」ですでに搭載されている。ファーウェイの先進性を示す1つの証拠と言えるだろう。
なお、今回主にテストしたのはフロストというカラバリで、清潔感があるホワイトが印象的。メタルの質感をより味わいたいなら、アルミニウムのカラバリがオススメ。シックで堅牢な印象があるグラファイト、ゴールドも用意されている。
基本性能ももちろん非常に高い
5.7型WQHDという高精細なAMOLEDディスプレーを搭載
ここまでNexus 6Pのメリットとして、最新OSや最新機能が使える点を紹介したが、Androidスマホの看板になるモデルだけあって、基本性能ももちろん非常に高い。
ディスプレーは5.7型で画面解像度はWQHD(1440×2560ドット)と高精細。CPUにはオクタコアのSnapdragon 810(2GHz+1.5GHz)、3GBメモリー、32/64GBストレージなどを搭載する。フラグシップ級スマホの最前線と言えるスペックで、当然あらゆる操作がまったく不満無く扱える。
通信面でもソフトバンクの最新ネットワークに対応している。具体的にはキャリアアグリゲーションにより、SoftBank 4G(AXGP)では下り最大165Mbps、SoftBank 4G LTE(FD-LTE)では下り最大187.5Mbpsの通信速度に対応するほか、VoLTEによる高音質通話も利用可能だ。
大型センサーで夜景での強さが特徴のNexus 6Pのカメラ
常にバランスよく撮影してくれる
ただ、グーグルが開催した発表会で特に強調していたのはカメラの性能だ。画素数こそ1230万画素とフラグシップ級では標準的な数値だが、注目すべきはセンサーサイズ。スマホとしては一部モデルでしか採用されていない1.55μmピクセルピッチ(サイズでは1/2.3型)の大型センサーに、F値2.0の明るいレンズが組み合わされている。
カメラアプリはグーグル製の「Googleカメラ」で、ものすごく機能が多いというわけではないのだが、オート設定で気楽かつ確実に撮影できる。実際に街に出ていろいろと撮影したサンプルを下に掲載しているが、描写力の高さが印象に残った。
中でもオッと驚いたのは夜景での写真。HDRをオートにしておくだけで、それほど慎重にカメラを構えなくてもほぼ確実にバランスが取れた写真が撮影できる。暗い場所で明るい光源が含まれた場面だと、写真が破綻気味になってしまうような端末もときどき見かけるのだが、Nexus 6Pはそういったことが発生せず、センサーとソフトウェア双方の実力の高さを実感できた。
(次ページでは、「Nexus 6Pならば利用できるAndroid 6.0の新機能をチェック」)
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