国内EC流通総額は2兆円超~ショッピングモールシェア2015
Amazonの圧勝だがそれでも小売業の4%に過ぎない!?
2015年12月07日 09時00分更新
『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。<連載目次>
ネット通販されている割合は小売業全体の4.37%
皆さんはネット通販をする際に、どこを利用しているだろうか。ネットのショッピングモールを使えば、どんな商品でも手に入れることができ、しかも希望の時間に受け取ることができるサービスも増えてきた。
Amazonでは11月より、有料会員・都心の8区内限定で、注文から1時間以内に荷物を届けるサービス「プライム ナウ」をスタート。ライバルの楽天も、8月に都心の4区限定で最短20分、平均1時間で商品を届ける「楽びん!」を始めている。ユーザーにとっては利便性が高まっているものの、ショッピングモールの競争は激化する一方だ。
では、EC化は小売業全体のどのくらいの割合まで広がっているのだろうか。
経済産業省の電子商取引に関する市場調査の結果(2015年5月)を見てみよう。平成26年(2014年)の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、12.8兆円(前年比14.6%増)まで拡大。またEC化率、つまりすべての商取引金額に対する電子商取引市場規模の割合は、BtoC-ECで前年比0.52ポイント増の4.37%となった。
つまり、ネット通販で購入されている割合は、全体のわずか4.37%に留まっている。前回の3.1%よりは増えているものの、EC化はまだまだ全体のごくわずかに過ぎないのだ。
ネットショッピング支出額はひと月8816円
2人以上の世帯を対象とした総務省統計局の「家計消費状況調査」(2015年3月)の2015年1月分の結果を見ると、ネットショッピングの支出額は8816円であり、支出総額に占める割合は2.8%だった。2014年1月と比べると、2235円増えていることになる。
ネットショッピング利用世帯のみを集計すると、ネットショッピング利用1世帯当たりの支出額は3万1757円であり、支出総額に占める割は8.4%だった。利用世帯はネットショッピングを多く利用しており、利用金額も大きいということが分かる。また、ネットショッピング利用世帯の割合は27.8%だった。
なお、インターネットを利用した支出額のジャンル別割合を見ると、自宅用が95.6%、贈答用は4.4%だった。自宅用支出の割合は以下の通りになる。様々なものがネットショッピングで購入されていることが分かるだろう。
インターネットを利用した支出額平成27年1月分 | |
---|---|
項目 | 割合 |
食料 | 15.9% |
家電 | 7.9% |
家具 | 2.3% |
衣類・履物 | 12.5% |
保健・医療 | 4.5% |
化粧 | 4.2% |
自動車等関係用品 | 1.8% |
書籍 | 2.5% |
音楽・映像・PC/ゲームソフト | 3.1% |
デジタルコンテンツ | 0.8% |
保険 | 4.%% |
旅行関係費 | 19.5% |
チケット | 2.8% |
その他 | 13.0% |
(総務省統計局調べ。2人以上の世帯/速報)
(次ページでは、「日本のECショップ、トップはAmazon」)
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