1年ぶりにミヤンマーを訪問しています。去年はヤンゴンを訪れましたが今回は首都のネピドーへ。やはりその国を知るなら首都へ行かねばなりません。人工的につくられたネピドーは何もない都市とよく言われますが、ここにもスマホを売るお店の集まったエリアを発見。「ネピドーのアキバ」ともいえるそんなエリアを歩いてみました。
ミヤンマーの海外からの玄関といえばヤンゴン。ネピドーへはここからバスでの移動が一番簡単。国内線もありますが2万円前後と値段は高め。バスなら片道7000チャット(700円ほど)。しかも、このElite社のバスなら座席も快適、アテンダントさんもいるしジュースとお菓子が配られるなど結構ちゃんとしています。途中で30分ほど休憩するのでそこで食事も可能。車両によっては電源もあります(イギリス式コンセント)。車窓はやや退屈ですが電波の入りもほぼ途切れることなく、ここがミヤンマーであることを考えたら意外と快適かも。
ネピドー側はMyoma Market横のバス停に到着するのですが、ホテル街からちょっと遠いのでそこまで行かずにホテルでいったん下車。バス走行中に「どこで降りたい」と聞かれるのでホテルの名前を伝えておきました。ホテルにチェックイン後、Tha Pyay Kone Marketへ。ここはこのEliteなど長距離バスの始発バスターミナルのある場所です。
昨年のヤンゴンでは町中がファーウェイであふれていたのですが、ここネピドーでも目立っているのはファーウェイ。スマホ屋=ファーウェイの看板、ってくらいこの赤のロゴがあちこちに見られます。
このマーケットの中にはスマホの店やSIM屋さんが結構あります。スマホはほぼ新品を販売。市場開放されてまだ1年ちょっとのミヤンマーだけに、中古市場というものがまだ成り立っていないのでしょう。怪しげなお店でもちゃんとした新品を売っているので安心して買うことはできそうです。現金オンリーですが、ATMがあるので海外の銀行からお金をおろすことも可能。このあたり、途上国なのに一部のインフラがしっかりしているのがミヤンマーなのです。
マーケットは大きな正方形の形をしていて、その四隅にホールのような建物が建っています。そのひとつが東芝。ノートPCなどを売っているようなのですが、中を見たところもぬけの殻。開業当時の写真が裏側に貼られていてそのころはお客さんが多数来店していたようです。やはりスマホ時代にはPC販売だけではやっていけなかったということなのでしょうか。
マーケットの外には高級住宅街のようなエリアがあるのですが、その一角には商店が並んでいて家電店なども店を連ねています。このWAI VAN Electronicsはヤンゴンにもあった大手家電チェーン店。ソニーのスマホも販売しています。またちょっと見にくいですが、iPhone 6sや6s Plusも販売。ミヤンマーでもこの11月からiPhoneが正式に販売されたのです。ただしお値段は恐ろしく高くて現地のほとんどの人は買えません。
さっき乗ってきたEliteのバスと同じロゴを掲げたお店もありました。国営キャリアMPTの垂れ幕を掲げており正規の代理店のよう。スマホも販売しています。これらのお店のあるのはマーケットを出てすぐの北東側のエリア。
南北に走る道路はバスの往来も結構あるので、その道を北上してみることにしました。人が多い所には携帯屋あり、これ鉄則ですからね。しかし11月なのにネピドーは暑い。5分も歩くとすでに汗だくです。
道を歩いていると、路地の道路名の看板が立っています。最近開発されたエリアなので地名がまだ地図に反映されていないんでしょうか? 地名は英語とビルマ文字で書かれているので外国人でも読めますが、その名前より目立つのがファーウェイのロゴと文字。なんとネピドーでは道路の標識をスポンサーが整備して、それがファーウェイ。街中この調子なんですよ。
しばらく歩くと道路にスマホ屋が並んでいました。ここがこの通りのモバイルの中心地のようです。どちらの店もやっぱり中古やジャンクは売っておらず、新品を販売。さしずめこの通りは「ネピドーのアキバ」と呼んでも良いのかも。
このPadaauk Street、北の大通りまでは約600メートル。それほど遠くないようで、炎天下ひたすら歩くのはかなり辛いです。さきほどの2軒の店を過ぎると、あとは途中にキャリアOoredooの正規代理店があるくらいでお店はまばら。それでもせっかくなので道の端まで歩いてみることにします。
ようやく大通りのTaungnyo Roadにたどり着こうという場所に、ファーウェイやVIVOの看板を掲げた大型店舗がありました。ここスマホの専門店ですね。もしかしたらネピドーで一番大きいお店なのかも。日本でいえば郊外店舗って感じでしょうかね。すぐ横の大通りは車がバンバン走っていて、このお店に車で乗り付けるお客さんも結構いるようです。
店の入り口ではVIVOのキャンペーンガールが団扇をくれました。そこにはSummerの文字。「暑いから中に入って」と言われましたが、ここまで暑いと涼むついでにスマホ1台買っちゃうかもしれません。このお店がなかったら、ここでダウンして倒れていたかもってくらいとにかく暑かった。
ミヤンマーの人は人懐っこくて笑顔を絶やさないのですが、お店の中はどこも「写真は撮らないでね」って言われちゃうので、ピンポイントでいくつか撮らせてもらうことに。ひとまず「いま、ミヤンマーで一番の機種は何?」と聞いて勧められたのがこちらのファーウェイ「G7 Plus」。5.5インチフルHDで、CPUはSnapdragon 615。それに高級感あるボディー。発売になったばかりで、早くも人気急上昇中だとか。やはりここでもファーウェイが一番人気なのですねえ。なお店内にはサムスン、VIVO、Oppoなどもショーケースに入って展示されていました。
お店で一服した後は、バイクタクシーに乗ってZTEの事務所のあるエリアに。ここは一軒家の大きい建物が複数集まったエリアで、企業のオフィスなどが多数集まっています。なお、バイクタクシーは値段交渉が必要。マーケットからここまで2000チャット(約200円)はたぶんぼられましたが、まあ、100円程度どうってことないです。なお、場所は地元では有名らしいKeystone Cafeの向い。キーストーンカフェ、と伝えてなんとかたどり着きました。
そのZTEの隣にあるのが日本レストランの「勝」。去年ヤンゴンでも行きましたが日本人経営で味は美味しく衛生管理もしっかりしています。ここなら店員さんを集めて「ちょっとスマホ見せて」ってお願いできますよね。
お昼前のまだお客さんのいない時間だったので、厨房の人も含めお店の人に自分のスマホを持って出てきてもらいました。スタッフは8名、そのスマホの内訳は、「ファーウェイ+Honor 4名」「シャオミ 2名」「クールパッド 1名」「サムスン 1名」でした。ファーウェイのシェアが50%とうことでやっぱり強い。ところがシャオミがなんと2名。やはりコスパに優れているからでしょうかね。クールパッドが入っているあたりはミヤンマーらしいか。真ん中の女性がサムスンでしたが、さすがにSシリーズやNoteシリーズではなくエントリーモデルでした。
ネピドーに来たのだからミヤンマーでご飯づくしと行きたいところですが、先ほど歩き回って疲れてしまったのでここでかつ丼。なかなかおいしかったです。なお営業時間は昼が10時から14時、夜が17時から21時。日曜は定休日です。
暑い中は歩きたくないし、マーケットはちょっと不安、なんて人には大型ショッピングモールもあるので大丈夫。ホテル街の北側にはCapital HypermarketとJunction Centreという2つのモールが並んでいます。といっても両者の間は徒歩5分くらい離れているのですけどね。今回はこのモールの向かいのホテルに泊まりましたが、マーケットを離れると街中にはこのモール以外に商店は無し。道路にコンビニも無いので、ネピドーのホテル選びは慎重にしたほうがよさそう。
Capitalのほうには地階にTelenorとOoredooの2つのキャリアが入っています。またJunctionには地階に携帯ショップあってスマホとSIMを販売、2階にはOoredooのカウンターもあります。また、Juncitonのスーパー内には小さいながらも家電コーナーがありそこでもスマホが売られています。なお、ミヤンマーは11月からSIMの登録が必要になったので、ここのキャリアのお店でSIMを買うのがいいかもしれません。
ネピドーに観光で行く人はまずいないでしょうけど、仕事の関係で出張が入ったり、あるいはヤンゴンからマンダレーに行く途中で1泊、なんてケースがあるかもしれません。何もないながらも意外とスマホ屋やキャリアのお店がネピドーにはありました。もしもネピドーに行くことになったら、この記事をぜひ参考にしてください。
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