「からだ」と「デジタル」を結ぶ新カルチャー
元ネタはフランス軍、忍者のように動く動画「パルクール」って知ってる?
2015年11月24日 09時00分更新
企業キャンペーンにも取り入れられているパルクール
11月14日(土)、筆者が主宰する「Editors' Lounge」という「編集」の可能性を考えるセミナーの第3回目を開催し、博報堂ケトル代表で雑誌「ケトル」の編集長でもある嶋 浩一郎さんをゲストにお招きした。
開演前の雑談の最中、嶋さんの会社で手掛けられた仕事のことをいろいろお聞きしていたのだが、特に興味があったのは昨年の夏にネットで話題になった動画「忍者女子高生 | 制服で大回転 | japanese school girl chase #ninja」である。
女子高生2人が繰り広げるアクロバチックなパフォーマンスを観て驚かれた方も多いのではないだろうか?
昨年の夏に公開されたサントリー「C.C.lemon」のキャンペーン動画。女子高生2人のパフォーマンスがネットで話題となった |
この動画のベースとなっているのは「パルクール」と呼ばれるフランスの軍事教練をルーツとする運動方法で、疾走しながら高い塀ををよじ登ったり、そこから飛び降りたり、目の前の障害物を次々と飛び越えたりする身体パフォーマンスである。
「グラン・ブルー」や「レオン」の監督であるリュック・ベッソンが原案と脚本を担当した映画「YAMAKASHI」(2001年)は、実在するパルクール集団「YAMAKASHI」のメンバーたちが出演し、劇中で驚異的な跳躍や飛越を披露してくれている。筆者自身も数年前からパルクールの持つ魅力に惹き付けられ、2013年当時編集長をしていたウェブマガジン「UPLOAD」で紹介したりもした。
1930年代に撮影されたパルクールの映像。実はパルクールの歴史はかなり古く、その起源は第一次世界大戦前にさかのぼる |
(次ページでは、「パルクールはメディアを複合するからおもしろい」)
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