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獲るぞ二連覇!ベンツで挑む初音ミクGTプロジェクト8年目 第11回

2015年のSUPER GT終了! ミクSLS、最終戦で2位!

2015年11月21日 15時00分更新

文● 末岡大祐/ASCII.jp編集部 写真●鉄谷康博、加藤智充

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3番手からのスタート!
SC導入の混乱を制して2位表彰台!

 ポールポジションではないが、久々に3番手という好位置からのスタートとなる決勝。ツインリンクもてぎはSLSが得意なコースなので、優勝にも手が届く位置だ。

 15日決勝の朝。降水確率がかなり高かったが、昼に向けて快方に向かうという。しかし、フリー走行時はまだ雨は降っていた。そんな中、片岡選手が出した「1'57.587」は途中までトップの座にいた。終盤に#31が「1'57.363」を出したため逆転されたが、それでも2番手で走行時間を終えた。

 予報どおり決勝前には雨は上がり、若干晴れ間も見える天気になった。しかし、路面はウェットのままなのでレインタイヤを装着してグリッドに並んだ。最終調整ができるグリッドウォークでは、ほとんどのチームがスリックかレインかを決めあぐねている状況で、突然強い通り雨が振ったためほとんどのチームはレインタイヤとなった。

 スタートは今回も片岡選手が担当。タイヤが暖まりきってない1周目での奇襲攻撃を得意とする片岡選手は、目の前を走る最大のライバル#11 GAINER TANAX SLSをすかさずパス、はやくも2位に浮上した。この時点でトップを走る#31は2位以下をグングン引き離しており、序盤から独走態勢に。

 一度は抜かれた#11も、徐々にペースを上げてミクSLSに逆襲。ついには10周目にオーバーテイクされてしまう。そのうえ、今季で終了がアナウンスされた#55 ARTA CR-Z GTも予選13位からのスタートにもかかわらず、驚異的なスピードで4位まで上がってきていた。

 ほどなくして、#55はミクSLSをロックオン。なんとか3位を死守していたものの、18周目にパスされてしまった。順位は4位にダウンし、表彰台圏外になったが、#55には十分ついて行けている。

 レースが中盤にさしかかる頃、路面は走行ラインが乾きつつあり、多くのチームがピットに入りスリックタイヤへと変更していた。ミクSLSは22周目にピットインし、同じくタイヤをスリックへ、そして谷口選手が出撃した。

 アウトラップでは5位まで落ちたが、それでも表彰台圏内までは遠くない。24周目にGT500とGT300のマシンがクラッシュしセーフティカーが導入されたが、このときの運はミクSLSに味方した。トップを走る#31はまだピットインしていなかったため、セーフティーカー解除後にピットインせざる終えず、順位を落とす。これにより、順位は1位が#11、2位がミクSLSとなり、因縁のライバルと真っ向勝負となった。

 29周目にセーフティーカーが解除されると同時に谷口選手は#11に襲いかかる。タイヤを外したのか、なかなかタイムを上げられない#11を、ファステストタイムを叩き出しつつ追い詰める。32周目にオーバーテイクし、ついにトップの座についた。#11との差は広がっていく一方だったので、SLS同士の対決は制したものの、4位まで順位を落としていた#31がいつの間にか2位まで上がってきており、あっという間にミクSLSは追いつかれてしまった。

 #31と遜色ないタイムを出してトップを守る谷口選手だが、全体的にペースが速い#31を抑えることはかなわず、39周目にトップの座を明け渡してしまった。

 ペースを調整しながら走る#31に対し、限界ギリギリまで攻めた走りで追撃した谷口選手だったが、残念ながら逆転することはできず、2位でチェッカーを受けた。

 2連覇を掲げてスタートした2015シーズン。タイヤバースト、ホイールナット、ピット渋滞、単独スピンなどなど、毎戦何かしらのトラブルやアクシデントが発生し、思うような成績をあげられなかった。

 残念ながら2連覇の夢は潰えてしまったが、最後の最後に2位表彰台を獲得できたのは今後への好材料となるだろう。


(次ページでは、「関係者インタビュー」)

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