10月3日、秋葉原 e-sports SQUAREで行なわれたBlizzard Entertainment(ブリザード・エンターテイメント)主催のイベントにて、PC・スマホ向けカードゲーム『Hearthstone(ハースストーン)』の日本向けサービスを開始することを発表した。リリースは今月10月末を予定。テキスト要素だけでなく、ボイスも田中敦子など有名声優が担当している。
これに伴い、日本向け公式サイトで、日本語版に事前登録するとカードパックを1個プレゼントするキャンペーンを実施する。Hearthstoneは基本プレイ無料でゲーム内課金がある。
Blizzard Entertainmentといえば、世界で最も遊ばれているMMO RPGとギネス認定された『World of Warcraft』や“ハック&スラッシュ(ハクスラ)”の代名詞『Diablo』シリーズ、e-Sport向けタイトルの代表格である、RTS(リアルタイムストラテジー)の『StarCraft』シリーズなど、PCゲーム界の“巨人”だ。
実は、今年6月には同社のゲームを一元管理するポータルサイト『Battle.net』のログインページが日本語化されていたり、7月には日本語ローカライズのスタッフを募集するなど、日本への本格的な進出を匂わせる動きがあった。これまで、Blizzardのタイトルは『Diablo』シリーズのいくつかが日本語化されたが、ほとんどのタイトルはローカライズされなかった。そのため、日本ではコアなゲーマー以外への認知度は低かった。日本でBlizzardがイベントを行なうこと自体が、オールドゲーマーなら驚きを隠せない事態といえるだろう。
「あと1ゲームだけ……あと1ゲームだけ……」で朝になる
中毒性が高いゲーム
Hearthstoneは、『マジック:ザ・ギャザリング』が源流のTCG(トレーディングカードゲーム)と呼ばれるジャンルで、カードでデッキを組んで対戦するゲーム。日本でもマンガ『遊戯王』をきっかけに若年層を中心にも流行している。世界的に見てもメジャーなジャンルで、当初実際のカードを購入して集めて対戦するスタイルだったが、今では多くのPCやモバイル端末向けにアプリが登場している。
HearthstoneはPC向けとしてスタートし、その後Android/iOS向けとしてもリリースされており、数多有るTCGゲームの中でも圧倒的なユーザー数を誇る。Blizzardによると、日本語版が無いにも関わらず日本でもすでに数十万人のプレイヤーがいるとのこと。
海外版の正式タイトルが『Hearthstone: Heroes of Warcraft』というように、前述の『World of Warcraft』のキャラクターがモチーフとなっている。カードを揃えてデッキを構築し、オンライン上のプレイヤーと自動マッチングで対戦、相手のヒットポイントをゼロにしたら勝ちというシンプルなシステムだが、カード固有のスキルの効果や、場に出せるコスト(マナ)、相手の手札との相性など、様々な要素が複雑に絡み合う奥深いゲームだ。同ジャンルの他のタイトルと比べて、1ゲームが速ければ10分ほどで終わってしまうスピーディーな展開がウリで、何度も何度も遊んでしまう中毒性が人気の秘密だ。
英語版でのゲーム概要や序盤の進め方は世界的カードゲーム『Hearthstone』 iPhone/Androidスマホ版が配信開始(週刊アスキー)を参照。
Hearthstone日本語版は、iOS/Android搭載スマートホンおよびタブレット、Windows/Macに対応する予定。現在海外版に実装されている全てのコンテンツを入手可能とされており、ローンチスケジュールなどの詳細は後日発表となる。
競技用のタイトルとして、日本でもすでに大会が開かれている『Hearthstone』。日本でも徐々に認知され始めた“e-Sport”の起爆剤になるかもしれない。
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