できれば、パソコン「だけ」を持ち運びたい
1日に3、4件の取材を重ねると、取材先で手渡される紙の資料は、かなりの量になります。中には冊子もあり、朝、家を出て帰宅する夕方になるころには、バッグの中身が紙の資料で一杯になってしまいます。
もちろん空のカバンで取材にいくことはなく、カメラや交換レンズ、取材ノート、ACアダプターなども必須。同時に持ち歩けば、バッグの重さが肩にずっしりときます。相棒となるノートPCはとにかく軽くしておきたいのが本音です。出張中の空いた時間には、仕掛かりの別の原稿を進めることも多いため、結果、取材先以外の資料もカバンに収めることとなります。1泊2日程度の期間であれば、ACアダプターですら持ち歩きたくありません。
「レッツノートSZ5」は、光学式ドライブ内蔵の12.1型モデルとして世界最軽量(※)となる約929gを実現していますが、手に持つと、本体の重量バランスの良さもあり、スペックよりも相当に軽い印象を受ける点が気に入りました。
※2015年10月7日現在 パナソニック調べ
1㎏よりわずかに重くなりますが、バッテリーパック(L)を搭載すると、約21時間の駆動時間(公称値)が実現でき、1日中取材活動を続けてもACアダプターの持ち運びが不要です。また、スマホのバッテリーが足りなくなった際には、SZ5から充電することができるので、スマホ用の充電器やモバイルバッテリーが不要になるため、結果的に全体の荷物も減らせるというメリットもあります。
最近では飛行機でも通信電波を発しない機内モードにしておけば、離陸時から着陸時までPCが使えるようになっています。これまで以上に、膝の上に置いて操作できる軽量性が重視されるので、SZ5の軽さは最適なものといえるでしょう。
右手前キーの打ちやすさが、意外に役立つシーンも
そして、レッツノートならではのこだわりも、このSZ5では継承されており、その点でも信頼できる道具になっているといえます。
たとえば、堅牢性。76cmの落下試験や100kgf加圧振動試験によって実証される頑丈性能は、想定外のことが起こりやすいモバイル環境での利用において高い安心感につながります。
また、多くのメディア関係者が集まるイベントでの取材では、プレスルームの無線LAN回線は混雑していて、写真の送信にすら苦労するものです。最近では無線でしかつながないプレス関係者が多いなか、有線LANの安定した通信環境を確保できるのは利点です。SZ5には、撮影したデータを直接取り込めるSDカードスロットもあり、薄型のノートパソコンで省かれているインターフェースがしっかりと搭載されている点でも信頼できます。
もうひとつ、筆者ならではのメリットについて。ローマ字入力の人はあまり感じないかもしれませんが、普段原稿を「かな入力」で執筆している私にとって、キーボードレイアウトの改善が嬉しいポイントです。
特に従来のSX4に比べて、右手前の部分が大幅に変更されており、結果としてモバイルノートで無視されやすい「ろ」などの文字がとても打ちやすくなっています。また、右側の「SHIFT」キーの大型化、独立カーソルキーによる操作性の高さも評価できます。約2mmのストロークは優れた打鍵感をもたらし、長文の記事を執筆する際にも適しています。
SZ5には、激しいモバイルワークにもしっかりとついてきてくれる安心の相棒になってくれそうな予感を感じています。
(寄稿:フリーランスジャーナリスト 大河原 克行)