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Zuckerberg氏が「VRは次のプラットフォーム」と断言

ハリウッドとFacebookがVRに未来をかける理由

2015年09月29日 10時00分更新

文● 新清士、編集●ASCII.jp

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ルーカスフィルムの担当者語る「VRは映画とゲームをつなぐもの」

 Facebookは、23日に360度全方位を見られるストリーミング動画の投稿機能を追加した。これは360度動画の公開をすでに開始しているGoogleのYouTubeに対抗したサービスだ。

 現在はAndroid端末用に提供されており、数ヵ月以内にiPhoneにも対応予定だ。目玉として公開された映像には、今年年末に公開予定の映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」で、舞台となる惑星ジャクーの上を走行するスピーダーバイクの動画があった。視聴者は360度自由に見渡すことができる。

Facebookで公開されている映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の360度動画

 カンファレンスでは、このスター・ウォーズのVR映像を開発したILMxLABの講演が行なわれた。このラボは、映画製作会社ルーカスフィルムの、ストーリーを製作するチームと、映像を製作するILM、音響を担当するSkywalker Soundの部門の垣根を越えて、スター・ウォーズのために、没入感のあるストーリー体験を専門に製作する専門チームだ。

 7月に正式に設立されたことが発表され、VRやAR、テーマパーク向けのエンターテインメント開発などを担当している。

 講演をした、ルーカスフィルムのニューメディア担当VPで、ILMxLABのヘッドのRob Bredow氏によると、360度のフルCGの環境のなかに、演者をリアルタイムに合成して製作する流れが、2001年の映画「A.I.」で実現されてから一般化したという。

 ゲームで一般的に使われているリアルタイムグラフィックスの技術を利用することで、映像を撮影しておいて、CGを後から合成するという伝統的な映画の映像作成方法ではなく、最初からリアルタイムCGセットのなかで、撮影できるようにするツールの開発が進んでいったという。

 そして、さらに一歩進めて、すべてをリアルタイムの環境で映像を作れる「V:SCOUT」というツールの開発が進められている。このツールでは、CGのセットのなかに、演者も配置できれば、AT-ATを出現させたり、C-3POといったキャラクターも自由に配置することができる。iPadを使ってカメラワークもリアルタイムに変化させて、簡単に確認できるために、スター・ウォーズ/フォースの覚醒の撮影にも利用されたという。

「V:SCOUT」を利用して映像を撮影している姿。演者の動きに映像内のC-3PCの動きが一致している

 もちろん、Riftにも対応しており、iPadで操作して、リアルタイムに映像を確認することができる。講演時に行なったデモでは、惑星ジャクーに墜落した帝国軍の戦艦スター・デストロイヤーのまわりを実際に、その場で操作して、移動して見せていた。Facebookで公開された映像もこのソフトを使って開発したようだ。

 Bredow氏は、「VRは映画に近いのか、ゲームに近いのかという議論が起きるが、両方をつなぐもの」と話した。VRの物語の体験は、ディズニーランドにいったとき得られる体験だという。「ディズニーランドでは小さな窓でさえ、一つ一つになんらかの意味が与えられているが、そうした体験を目指すべき」

ILMxLABのRob Bredow氏

 ウォルト・ディズニー・カンパニーは8月に、米国内のディズニーランドとウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートに、スター・ウォーズをテーマにした巨大アトラクションを建設すると発表している。Bredow氏からは、明言はなかったが、ILMxLABが開発に関わっていると考えて間違いないだろう。

 アメリカでは、大手映画製作スタジオが専門チームまで作って、VR映像の開発に乗り出し始めている。VRが一般に広がるという予測が、自然に受け入れられているようだ。

(次ページでは、「Zuckerberg氏がVRは次のプラットフォームと言い切る」)

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