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産業の街、富士市が豊富な工場排熱からの電力を活用

NEC、ローカル鉄道を使って電力を共有するスマートシティ構想

2015年09月14日 18時08分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

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事業模式図

 日本電気などは9月14日、静岡県富士市においてローカル鉄道の電力線を活用して電力を融通するスマートシティ計画を発表した。

 工場排熱を用いたコジェネレーションやバイオマス発電や太陽光発電からの電力を、発生した電気を近隣の工場やビル、商業施設や住宅などで利用する計画。電力会社からの送電に頼らない地産地消なエネルギーによるスマートシティ構想と言える。

岳南電車ホームページ 

 富士市では市内に熱排出/熱需要の多い工場が多く、コジェネ発電による熱(電力)の融通に適している。新たに送電線設備を建設するのではなく、同市内各地を結ぶローカル線である岳南電車の送電線を利用するのが大きな特徴。もちろん岳南電車の電車・設備も工場からの電力を利用する。

岳南電車沿線図(同社ホームページより)。本来貨物輸送が主体であったが貨物がトラック輸送に移行。旅客輸送も減少しているが、臨海地区の工場群と市の中央部を結ぶことからこのような計画には適した路線と言える 

 NECおよび岳南電車、富士市、ヒラテ技研による共同計画で、一般社団法人新エネルギー導入促進協議会から「平成26年度地産地消型再生可能エネルギー面的利用等推進事業(事業化可能性調査)」として採択。電力自営線整備における鉄道用施設の利用、安価かつ安定した電力供給事業の可能性を探る。

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