半年振りにNVIDIAのGPUのロードマップアップデートをお届けしよう。もっとも前回からは大きな変更はないのだが。
GTX 980 TiとGTX 950を投入
前回からの差で言えば2製品が新たに発表/追加された。まずはCOMPUTEX期間中である6月1日に、GeForce GTX 980 Tiを発表した。
上位のGeForce GTX TITAN Xのから若干シェーダーを削り、動作周波数もやや下げ、メモリー容量を半減させた(それでも6GBある)モデルであるが、GeForce GTX TITAN Xが発売から半年経った現在でも軒並み14~15万円台で販売されているのに対し、GeForce GTX 980 Tiは最近では安いものでは10万を切る程度まで価格がこなれてきた。
この10万円を切る、という金額は普通に考えると高いのだが、世の中には160万円を自作PCに突っ込む猛者もいる。
もしこの記事の当時GTX 980 Tiで黒&赤のカードが出ていたら、今頃大紅蓮丸にはGTX 980 Tiが入っていたであろうことを考えると、ハイエンドの場合10万円あたりに1つの壁があるようだ。
もちろん絶対的に売れる数で言えばGeForce GTX 980よりはずっと少ないと思われるが、それでもGeForce TITAN Xよりはまだ現実的、というあたりの製品をリリースしたことは大きなポイントであろう。
GTX 980 Tiに続き今年8月20日にGeForce GTX 950を発表した。こちらはGeForce GTX 960と同じGM206コアを利用しつつ、CUDA Core数を768個に削減したモデルである。これにあわせてGDDR5も6.6GHzまで転送速度を落としている。
ポジション的には、本来であれば2014年にリリースしたMaxwell 1.0ベースのGeForce GTX 750/750 Tiの後継になるのだろうが、NVIDIAではその前世代であるGeForce GTX 650のアップグレード対象という扱いになっている。
GM107ベースのGeForce GTX 750/750 Tiはむしろローエンド向けという形にシフトすることで併売される模様である。
シェーダー無効化や動作周波数の引き下げなどの効果もあり、TDPは90Wに抑えられている。さすがにこれでは補助電源なしは無理があるが、8ピンは不要で6ピン×1で済んでいる。
また積極的な消費電力管理を行なっていることもあり、負荷が低い時はファンの回転数を完全に0rpmまで落とす「準ファンレス」仕様の製品が多く登場しているのも特徴である。
→次のページヘ続く (次期GPUのプロセスは14nm)

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