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“ラズパイ”で「Windows 10 IoT Core」を動かす その3

2015年08月28日 11時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobu)、編集●ハイサイ比嘉/ASCII.jp

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Webブラウザから操作する

 正式リリースのWindows 10 IoT Coreには、Webベースの管理システム「Webb」が用意されている。システム起動後に適当なブラウザで「http://<IPアドレス>:8080」にアクセスし、デフォルトのアカウント(Administratorp@ssw0rd)でログインすれば準備完了だ。

 Webベースの管理は、Raspberry Piというデバイスの性格を考えれば合理的だ。ローカルにつないだディスプレイとインプットデバイスはひとまず不要になるため、設置性は格段に向上する。前述したとおりWi-FiアダプタがRaspberry Pi公式品しかサポートされていないため、ワイヤレスシステムとはならないが、HDMIケーブルとキーボード/マウスを外してしまえば、だいぶIoTデバイスらしくなる。

 Webbは、デバイスの概要を表示する「Home」、アプリの起動/停止およびインストール/アンインストールを管理する「Apps」など10の画面で構成される。ページ右上には、シャットダウンやリブートを行うためのボタンが配置されており、システム終了までWebで完結できるようデザインされている。

Webベースの管理システム「Webb」からシャットダウンや再起動を指示できる

 実行中のプロセスは「Processes」画面で確認できるが、こちらはWindows Power Shellで確認できるプロセス一覧と基本的には同じだ。むしろWeb管理システムシステムらしいのは「Performance」画面で、こちらはCPUやI/Oの状況をグラフとしてほぼリアルタイムに表示できる。

「Performance」画面ではCPUやI/Oの状況をほぼリアルタイムに表示できる

 Windows 10 IoT Coreには「Headedモード」(ディスプレイ接続あり/ユニバーサルWindowsアプリを実行可能)と「Headlessモード」(ディスプレイ接続なし/バックグランドアプリを実行)という2つのデバイスモードがあり、起動時に自動選択されるしくみとなっている。

 今回は実行されたかどうかを確認するため、テレビとつないだ状態で起動しHeadedモードでテストしたが、Raspberry Piというデバイスの性格すると、いずれはHeadlessモードでの利用が増えるはず。Headedモードにしても、GPUドライバが存在しない現状ではパフォーマンスの評価はあまり意味がない。Windows 10 IoT Coreがどちらの用途に適しているかの判断は、対応アプリがひととおり出揃ってからでも遅くはないだろう。

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