各国の時差をスマホから一発修正できる
ワールドタイム調整が便利!
画面に表示される機能は「ワールドタイム」「ストップウォッチ」「タイマー」「アラーム」の4種類だが、現在のところ対応しているのはストップウォッチを除く3種類の設定アプリだ。
前述したが、CASIO WATCH+で連携操作可能なストップウォッチ機能は初代モデルのEQB-500のみのようだ(ECB-500の単体ストップウォッチは機能する)。
ワールドタイムは世界300都市の時刻に対応しており、ECB-500の9時位置にある小さな文字盤(左側小針)に表示する。たとえば、出張先の現地時刻(ワールドタイム)をスマホの画面上で事前に選択し、Bluetoothを使ってECB-500上の小さな文字盤に転送できる。
また、ついつい操作を忘れてしまうことの多いメイン針(ローカル時刻)と左側小針(目的地時刻)の瞬時入れ替えも、スマートフォン上の「時刻入替」を選択し、「設定を時計に送る」をタップするだけ。自動的かつスムースに完成してくれる。
ワールド対応の電波腕時計でも、海外から帰国する機内でこの操作を事前に行なえるメリットは極めて大きい。
ストップウォッチ機能は前述したように、スマートフォン上での設定操作機能はサポートされておらず、アプリによるスマートフォン上の表示は単なるオンラインマニュアルのイメージとなる。
次にタイマー機能。最大24時間までのタイマー(カウントダウンタイマー)を設定して設定内容をECB-500側に送り、腕時計側でタイマースタートを行なう。すると、赤い秒針が逆回転(左回り)しながらカウントダウンがはじまり、設定時間が終了すると、アラーム音で知らせてくれる。
一般的には、ラーメンタイマーなどと同じような利用であれば設定が超簡単になってありがたい。
最後はアラーム機能。昨今は多くのデジタル腕時計がマルチのアラーム設定を実現しているが、それぞれが何時何分に設定しているかを一覧して見ることは、腕時計だけでは難しい。
CASIO WATCH+アプリを使用すれば、今設定されているアラームはいくつで、それぞれが何時何分に動作するよう設定されているかが一目瞭然だ。
カシオ流スマートウォッチの広がりに期待!
カシオのオンにもオフにも使えそうな腕時計EDIFICEは、世の中の一般的なスマートウォッチとは目指すべきターゲットが多少異なる。現在、世の中にあるすべてのスマートウォッチが、GoogleやAppleの構想したある意図の下で、あるときはスマートフォンのリモートディスプレーや入出力のリモートマイクロフォンや外部スピーカー、タッチデバイスとして働くことが多い。
もくろみ通り、うまくいくかどうかはまったくの白紙だが、いずれはスマートフォンとスマートウォッチをイコールな関係に位置づけたり、アプリによってその主従の関係を逆転させたりという発想も十分ありそうだ。考え方にもよるが筆者はそちらのほうが将来は面白いと考えている。
一方、カシオのCASIO WATCH+は、使用前はスマートフォン上で動作するAndroid Wearのような感覚をもってしまうが、あくまで主役は腕時計であるEDIFICEであり、CASIO WATCH+は操作マニュアルの延長上にある単なる設定変更データ転送ユーティリティだ。
世界の腕時計老舗メーカーの多くがAndroid系のスマートウォッチを目指す、というのが現在のトレンドだが、カシオと同じ立ち位置で次世代のスマートウォッチを企画する時計メーカーがもう少しはあってもよさそうな気がする。これからも“カシオの考えるスマートウォッチ”にぜひとも期待したい。
今回の衝動買い
アイテム:CASIO EDIFICE ECB-500
価格:ヨドバシ・ドット・コムにて3万200円で購入
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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