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これまで誰も到達・確認したことがなかった海底下の森の存在が初めて明らかに

石油を作り出す生態系に陸生起源の微生物が寄与した可能性を発見

2015年07月24日 15時46分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

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海底下約2kmの石炭層のコアサンプルから培養された海底下微生物群集の走査型電子顕微鏡写真

 国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)は7月24日、海底掘削調査船「ちきゅう」による調査の結果、海底下2kmの石炭層にて微生物のコロニーがあることを世界で初めて発見した。

 これはJAMSTECを始め、国内外の大学・研究機関による統合国際深海掘削計画。青森県八戸市沖約80kmの海底を深さ2466mまで掘削、堆積物コアサンプルを採取。約2000万年以上前の地層に微生物の群集が存在することを発見した。微生物は微量ながら、石炭の起源である森林土壌に生息する陸生の陸性の微生物生態系と類似している。

IODP第337次研究航海「下北八戸沖石炭層生命圏掘削」の掘削調査地点 

 さらに下層となる石炭層では、微生物の数は約100倍に増えることも発見。微生物を培養したところ、石炭のような物質からメタンを作り出す陸生起源の嫌気性微生物であることもわかったという。石油や天然ガスを作り出す生態系に陸生起源の微生物が寄与していることが推測できる。

下北八戸沖の掘削サイトC0020の海底堆積物に生息すると推察されるバクテリアの多様性解析。浅部堆積物(0~365m)と深部では生存する微生物が明確に異なる

 今後、ちきゅうは高知県沖の南海トラフ域での掘削を行ない、特に地球深部からの熱上昇が生態系維持にどのように働くかなどの調査を進める。

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