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任天堂とDeNA、スマホゲームを共同開発、新プラットフォームの予告も

2015年03月17日 18時55分更新

文● オオタ/ASCII.jp

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 任天堂とDeNAは、グローバル市場を対象にしたスマートデバイス向けゲームアプリの共同開発・運営および多様なデバイスに対応した会員制サービスの共同開発に関する業務・資本提携で合意。都内で記者会見を行なった。

任天堂に悲観的な意見が増えてきていた

 会見には、任天堂の岩田聡社長とDeNAの森安功社長が出席。岩田社長は、円高が重なり収支のバランスを崩してしまったことや、WiiからWii Uへのプラットフォームの移行がスムーズに行かなかったこと、またスマートデバイスの普及で任天堂のゲーム専用機ビジネスについて悲観視する意見が増えてきたことを触れた。

ゲーム専用機ビジネス一本で運営してきた任天堂にスマートデバイスの普及で悲観視する意見が増えてきたという

 しかし実際は、ニンテンドー3DSのタイトルから5本のダブルミリオンになるなど、ハード・ソフト一体型のゲーム専用機ビジネスモデルは現在も有効に機能できていると述べた。

多くのダブルミリオンタイトルを販売できたことから、まだまだゲーム専用機ビジネスは有効に機能できているとする

億単位のユーザーに楽しんでもらいたい
絶対の勝算を持って臨む

 岩田社長はスマートデバイスへの参入するのに今まで慎重だったことにも触れた。それはスマートデバイスのコンテンツは新陳代謝が激しく、コンテンツの維持が困難だと判断していたため。岩田社長は「やる以上は絶対の勝算を持って臨みたい」と意気込んだ。そのためのパートナーがDeNAというわけだ。

今まで任天堂がスマホ業界に参入しなかったのは、コンテンツのデフレが激しくIPの価値を下げることになると考えていたため

参入するからには少数の勝者になると意気込んだ

 提供するコンテンツは、例外は設けるつもりはないが、一度に複数のタイトルを投入するとユーザーの分散につながるためタイトルを厳選するという。また、ゲーム専用機向けタイトルをそのまま移植することもないと語る。それはプレイ時のコントローラーなどが異なるので、それでは最高の体験を提供できないと考えるためだ。

活用する任天堂IPに例外を設ける予定はないが、ユーザーの分散にもつながるのでタイトルは厳選していくという

プラットフォームにカスタマイズして作成したゲーム専用機向けタイトルをそのままスマートデバイス向けタイトルとして移植することはないとコメント

 岩田社長は、スマートデバイスが多くのユーザーとつながる可能性が高いデバイスと語った。今回の参入は、スマートデバイスに追い込まれての参入ではなく、合理的に判断し、それを活用しない手はないという。個々のIPに最適な伝達手段は異なるが、柔軟に手段を選択して任天堂IPに触れる人口を最大化することでゲーム人口の拡大を目指す。

 また、複数のデバイスを対象として、それぞれが架け橋となるメンバーズサイトを今年秋開設を目指す。こちらの詳細は準備が整い次第発信するという。

複数のデバイスを対象としたメンバーズサイトを今年秋開設するという

開発コードNX!
まったく新しいコンセプトのゲーム専用機プラットフォームを開発中!

 岩田社長は、現在まったく新しいコンセプトのゲーム専用機プラットフォーム、開発コードNXを開発中だと発言した。その具体的な内容は来年発表するとのことだ。なぜ今回の場で新しいゲーム専用機の発表をしたのかということが質疑応答で触れられた。これはスマートデバイスのみに注力するのではなく、ゲーム専用機にも力を注ぐという意思表示であるとコメントした。

まったく新しいコンセプトのゲーム専用機プラットフォーム「コードNX」を発表した。この場での発表は、ゲーム専用機ビジネスを切る予定はないという意思表示とのことだ


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