3モデル構成だが、それぞれに特徴があり、結構悩む
最後に性能に関しても簡単に触れておこう。
ただし今回は発売前の試作機ということで、計測値は示さず、各モデルごとの相対的な値の差だけにとどめる。まずPCMark07などの結果を見ると、Core i5-5200U搭載の中位・下位モデル(HZ550/AとHZ650/A)と、Core i7-5500U搭載の上位モデル(HZ750/A)の間で、約14%の差が出た。このあたりはクロック周波数の差(2.2GHzと2.4GHz)と大体一致する印象だ。
バッテリー駆動時間に関してはJEITA 2.0基準による公称値でHZ750/Aが約9時間、HZ650/Aが約11.6時間、HZ550/Aが約6.9時間。モデルごとにかなりの開きがあるが、HZ550/Aを1とした相対的な数値で見た場合、HZ750/Aは1.58倍、HZ650/Aで1.67倍長時間の駆動が可能という結果が出た。
これらの数値から分かるように、同じLaVie Hybrid ZEROシリーズに属するといっても、バランス重視、性能重視、軽量性重視と割と特化したコンセプトになっている。だからモデル選びには少し慎重になりたいところだ。
個人的には今回のイチオシはやはり2in1のメリットが存分に感じられるタッチパネル搭載モデル。さらに、Core i5モデルでも性能的には十分であり、バッテリー駆動時間の長さ、そして価格などを考慮すると、中位のHZ650/Aが最適だと感じる。この軽さで2in1というのは大きな魅力だから、そこははずしたくない。
ディスプレー解像度こそ1920×1080ドットのフルHDパネルにはなるが、IGZO搭載で視認性は十分にいいし、13.3型程度のサイズであればフルHDでも十分だとも思える。本体カラーが他の2モデルとは異なり、シルバーとなり、軽快感を感じさせる点もいい。
もちろんとにかく軽量さにこだわるならタッチなしのHZ550/Aだし、8GBデュアルチャネルメモリーを含めて最高性能を求めたいというのなら、HZ750/Aとなるのは言うまでもない。そういう意味では、スペックのバランスの取れたHZ650/Aは万人受けするが、こだわり派に向けて性能や軽さに特化した2種類の選択肢も用意しているということで、なかなか心憎いモデル構成だとも言える。
従来機種の持ち味を保ちつつ、正統的な進化も遂げたLaVie Hybrid ZERO。その発売は間近かだ。選択する喜びも感じながら、発売を待ちたい。