このページの本文へ

「HP Helion Development Platform」、OSSクラウドポートフォリオを強化

無償版も!HPがCloud FoundryベースのPaaS基盤ソフト発売

2015年01月21日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は1月20日、PaaS基盤ソフトウェア「HP Helion Development Platform」を発売した。オープンソースソフトウェア(OSS)の「Cloud Foundry」ベースで開発された製品で、昨年発売の「HP Helion OpenStack」と合わせて利用することで、OSSベースの効率的なエンタープライズ向けIaaS+PaaS環境を構築できる。

発表会に出席した日本HP クラウドビジネス統括本部 統括本部長の春木菊則氏

同じく、米HP クラウドチーフテクノロジストの真壁徹氏

 同製品は、HPのほかIBMやPivotalなどが開発に参加するCloud Foundry(V2)をベースに、Helion OpenStack向けに最適化されたアプリケーション開発/実行基盤ソフトウェア。Java、Python、Ruby、PHP、Node.jsなどの主要言語、および、MySQL、RabbitMQ、Memcachedなどの主要OSSミドルウェアをサポートしている。

 日本HPの春木氏は、Helion Development Platformの狙いについて「開発者がコーディングに専念し、生産性を大幅に向上できる開発/実行環境を提供することにある」と述べた。

HP Helion Development Platformの概要。開発者の生産性向上を目指し、統合されたIaaS+PaaS環境を提供するのが狙い

 Helion Development Platformは、本番環境向けの商用版(有償版)と、ノード数などに制限のある開発/PoC環境向けのコミュニティ版(無償版)がある。

 1物理サーバーあたりの商用版ライセンス価格(税抜)は、標準時間技術サポート付きが年額5万2000円から、24×7技術サポート付きが年額9万6000円から。また、コミュニティ版でも有償サポートを受けることができる(年額3万8000円から)。

Helion Development Platformのライセンス価格。Helion OpenStackと同様に有償版と無償版がある

独自の特徴はOpenStackとの統合、Docker、マーケットプレイス

 米HPの真壁氏によれば、Cloud Foundryから機能拡張されたHelion Development Platform独自の特徴は「OpenStackとの統合と連携」「Dockerによるコンテナ制御」「マーケットプレイス機能による機能拡張」という3つ。

アーキテクチャ図。OpenStackのアプリケーションサービス群(DB、メッセージングなど)もPaaSに組み込み提供する

独自の特徴(機能拡張)。OpenStack統合/連携、Docker、マーケットプレイス機能の3点

 たとえばOpenStackとの連携により、OpenStackのHorizonダッシュボードから、ウィザード形式でインスタンスのクラスタ(ALS:Application Lifecycle Service)が構成できるようになっている。「インフラ管理者に依頼することなく、アプリ開発者自身でもクラスタが構成できる」(真壁氏)。

OpenStackとの統合/連携。今後もOpenStackのアプリケーションサービス群を取り込んでいく予定

 また、ユーザー間のアプリケーション環境を分離するためのコンテナ技術としてDockerを採用している。「標準のCloud FoundryではWardenという別のコンテナ技術を使っているが、成長著しいDockerを採用した。まずはシンプルにコンテナを作る/消す機能を提供し、実績を積んでいく」(真壁氏)。

 現在ベータ版として提供されているマーケットプレイス機能では、HPやパートナー、OSSプロジェクトが提供するアプリケーション(ワークロード)のオンラインカタログを提供し、Helion OpenStackおよびHelion Development Platform環境への展開を容易にする。

マーケットプレイス(ベータ版)の画面

 そのほかにも、アプリの展開を支援するCLIツールやEclipse Pluginが提供されること、開発者自身でアプリケーション設定変更(インスタンス数、オートスケールなどの設定)や状態把握(ログ確認など)をGUIでできることなどの特徴がある。

 真壁氏は、同プラットフォームの提供を通じて「開発のリードタイムを短縮すること、インフラ担当者とアプリ開発者の間の無駄なコミュニケーションをなくすことを実現したい」と語った。

 なおHPでは、昨年5月にOSSベースのハイブリッドクラウド戦略として「HP Helion」ブランドを発表(関連記事)、10月にHelion OpenStack商用版の提供を開始している(関連記事)。今回のPaaS基盤ソフト提供でさらに1つステップを進めたことになり、次はOpenStackベースのパブリック/マネージドプライベートクラウドサービスのグローバル展開が控えている。

昨年5月に発表したハイブリッドクラウド戦略の骨子

■関連サイト

カテゴリートップへ

ピックアップ