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自然エネルギーの中では最も安定している海流利用に期待

東芝、海中グライダーによる海流発電の実証実験

2014年12月26日 13時44分更新

文● 行正和義

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海流発電のイメージ図(水中浮遊式海洋発電)

 東芝とIHIは12月25日、水中浮遊式の海流発電の実証研究に取り組むと発表した。

 これは独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が進める「海洋エネルギー技術研究開発-海洋エネルギー発電システム実証研究」の共同研究予定先として採択されたもので、2011年より研究開発を進めてきた。

 黒潮などので海流は昼夜・季節などの変動が少ないため安定供給でき、四方を海に囲まれた日本では最も大量に利用できる自然エネルギー源とされる。水中浮遊式海流発電システムは、対向回転する双発式タービンをケーブルで海底に繋留、海中を凧のように浮遊して発電を行う。東芝は発電機や変圧器の製造、IHIはタービンや浮体を担当する。

 同種の浮体型海流発電システムは、米ベンチャー企業Minestoも研究を進めている。海流発電としては海底から塔を立ててプロペラを回す固定型の実証実験も各所で行われているが、浮遊型は大規模な海底土木工事が要らず、メンテナンスのために海中から引き上げるのも容易という利点がある。

米Minestoのシステム。単に浮いて海流を受けるだけでなく舵を切って8の字旋回を続け、小径のタービンに受ける流速を上げるのがポイントなようだ

 また、NEDOのプロジェクトにおいては大島造船所とサイエンスリサーチによる「垂直軸直線翼型潮流発電」も実証研究が進められる。垂直式の風力発電機(ダリウス・サボニウス型風車)と同様に潮流の方向に合わせて向きを変える必要がなく、低速でも回転するのが特徴。浮体型海流発電/直軸直線翼型潮流発電はともに2016年以降の事業化に向け、発電コスト40円/kWh以下を目指す。

リニア式波力発電や橋脚・港湾構造物利用式潮流発電など、NEDOが進める波力・海流発電のプロジェクト

 さらにNEDOでは2020年以降の事業化、発電コスト20円/kWhの実現に向けて、波のうねりのエネルギーを最大限に利用する「リニア式波力発電」、海峡の橋脚や防波堤を活用する「橋脚・港湾構造物利用潮流発電」の要素技術の研究を企業・大学などに委託して進める。

訂正とお詫び:画像とその説明に誤りがあったため、修正しました。(2014年12月28日)

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