昨今、再び注目を浴びているマーケティングオートメーションについてまとめてみたいと思います。
マーケティングオートメーションとは
マーケティングオートメーションは、ソフトウェアの種類の1つで、マーケティングの作業およびワークフローを合理化・自動化・測定化するソリューションの事です(Marketo)。
マーケティングオートメーションは新しいソリューションではなく、1990年後半から注目されておりましたが、2004年にピークを迎え、下火となっていました。ですが、SaaSソリューション登場により、再度注目されています。
マーケティングオートメーションのワークフローの私見
マーケティングオートメーションのワークフローについては議論のポイントでもあると思います。私は、DMPセグメントを抽出し、データを加工する時点からがマーケティングオートメーションの領域として捉えています。
また、マーケティングオートメーションは、CRMを中心に議論されることが多いですが、基本は、企業における顧客へのマーケティング施策を自動化するといったことから考えると、広告配信に関してもワークフローの中になるのではないかと思います。
実行の際のメリット
マーケティングオートメーションを実行する際のメリットは2つあります。
- ・自社顧客へ一貫したメッセージを伝えられる
- 従来の手法と比べ、データソースが一元管理されているので、同一の顧客に対して、企業からのメッセージを統一できる。
- ・ROI計測をより正しくできる
- データソースが一元管理されているので、1顧客に対してのROI測定がより正しくできる。
現状の課題
現状におけるマーケティングオートメーションの課題は4つあります。
- ・ベンダーによって機能が異なり、かつ多数の企業が参画しているため、比較が困難
- 無数の企業が参加しているため、どれが良いのかわからない。
- ・メール配信ツールの「置き換え」とみられがち
- 現在導入をしているメール配信ツールと「1通当たりのコスト」が安いかといった比較をされがちで、導入自体をしない。
- ・「データの一元化」ができない
- 各部署それぞれでデータ管理をしているため、「同一顧客」のログを一元化する事ができないため、導入が進まない。
- ・一貫して施策を管理できる人材が少ない
- 自社データベースを理解し、セグメント作成、シナリオ設計施策展開できる人材は少なく、また分析・シナリオ設計しているタイミングでは売上が上がらないため、軽視されやすい傾向がある。
今後の展開
企業としてマーケティングオートメーションを実装する際に、検討しなければいけないポイントは以下であると思います。
目先の売上を追うと、大量のメール配信や、リーチ単価の安い広告が効率的であるとなりがちですが、顧客1人1人に対して、「最適なコンテンツ」を「最適なタイミング」で「最適なチャネル」を提供できることを目的とするとマーケティングオートメーションの採用は、どの領域を実装するかや順番は別として、何らかの形で実装する必要があるのではないかと思います。