サイバー犯罪はいまだ野放しだ。
ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントへの大規模なマルウェア攻撃を受けて、コンピュータセキュリティの専門家は、北朝鮮に関与の疑いがあるとしている。現在、同国は公式にはいかなる関与も否定しているが、北朝鮮の支持者が自主的に攻撃を行った可能性があると述べた。
先週日曜日、北朝鮮政府は朝鮮中央通信社を通して声明を発表し、ハッキングには賛成するが、政府は関与していないとした。この公式声明は、先週の水曜にニューヨークで匿名の北朝鮮外交員が出した関与否定声明に追随するものである。
「ソニー・ピクチャーズへのハッキングは北朝鮮の支持者や同調者たちが、我々の抗議に賛同して起こした正義の行いです」と公式声明は述べている。
コンピュータセキュリティの専門家の多くは、北朝鮮がハッキングに関与したとの疑いを持っている。というのは、公開を予定されていた、北朝鮮の金正恩総書記が米国をテロリストとして糾弾する風刺コメディ「The Interview」が流出したからだ。ハッキングでは韓国語のマルウェアも使用されていた。
北朝鮮による声明では、ハッキングの実行を認めているハッカーグループ「Guardians of Peace(平和の守護者)」が北朝鮮への支持を表明するためにハッキングを行ったとしている。ジョセフ・デトラニ元朝鮮半島担当特使がロイターに語ったところによると、北朝鮮はこれまで様々なハッキングに対し、関与を主張したり否定したりしてきたものの、それに関して偽りを述べたことはないが、政府が方針を変更した可能性もあるとしている。
「ソニー・ピクチャーズを攻撃した『平和の守護者』と同様に、北朝鮮の支持者たちが世界中に存在することを米国は知るべきだ」と北朝鮮の声明は続けている。
かつてない規模のハッキングにより、ソニー・ピクチャーズは4本の映画と多くの従業員や俳優の給与情報を流出させることになった。一連の行為はそれだけにはとどまらず、週末にかけてソニー・ピクチャーズの従業員やその家族に新たな脅迫メールが届いたとRe/codeは報じている。
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Lauren Orsini
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※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちら