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LINE×ソニー×エイベックスが新会社 音楽、会話の材料に

2014年10月09日 19時30分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)/大江戸スタートアップ

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 全てが緑色のアイコンに吸い込まれていく。

 9日、LINEが千葉・舞浜で新機能発表会「LINEカンファレンス」を開催。LINE、エイベックス・デジタル、ソニー・ミュージックの3社が合弁で新会社「LINEミュージック」を設立し、LINEプラットホームを使った定額課金型音楽ストリーミングサービスを10月下旬に開始すると発表した。

 サービスの詳細は未定だが、従来の音楽配信とは異なるサービスになる見通し。

 LINEでは昨年8月に同様のサービスを発表している。基本的な形としては今年の初夏に完成していたが、同社の舛田 淳CSMOによれば「(新サービスは)LINEが求める新しい音楽体験には不十分だった。ユーザーの会話にふたたび音楽をのぼらせるには十分ではない」と感じ、リリースを見送った。

 「今ユーザーに求められているのは、新しい音楽体験への壁を壊すための第一歩。そのために、音楽産業の中から一歩踏み込んでもらえるパートナーが必要だった」(舛田CSMO)

 エイベックスの千葉龍平副社長は「愛してるよ、という言葉を(LINEの)スタンプで伝えているが、たとえば『こんな夜におまえに乗れないなんて』(雨上がりの夜空に)といった曲で伝えられたら。コミュニケーションの材料としての音楽を広めたい」と話し、音楽をスタンプ代わりに使う可能性もほのめかした。

 ソニー・ミュージック村松俊亮COOは「今は誰もが口ずさめる流行歌が生まれづらい。スーパースターを生み出せるサービスにしたい」と話し、低迷する音楽業界の復活に期待をかけた。

 LINEではゲームや漫画などコンテンツも配信しており、「LINEはコンテンツのデリバリーの方法を変える。ゲーム、音楽、漫画だけではなくLINEとコンテンツの取り組みを拡大していきたい」(舛田CSMO)。

 LINEのユーザー数は世界5億人超、2014年4~6月期の売上高は182億円(前年同期比146%増)。最大10万円までチャージ可能な決済サービス「LINE Pay」を2014年冬に導入予定。


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