エンベロープで音の高さをつける
でも、なんとなくイマイチだなあと、おじさんは思ったんだ。
人が言葉を発するとき、一音ずつ、音の高さがちがう。それにくわえて、実は、その一音の中でも、音の高さは、れんぞくてきに動いているんだ。
たとえば「あ」と、短く声に出しても、息をすってから出す、さいしょの音は、少し低いところから始まっているんだ。そして、声を止める前に、ちょっとだけ音の高さは下がる。
これを大げさにやると、シャクリ上げるようなしゃべり方になるね。どっかのちほうぎいんが、ごうきゅうして言い訳していたけど、あんな感じ。
それをまねするには「エンベロープ」を使うんだ。
あ、けっして、ぎいんのまねはしないでね。
マイクロシーケンサ―(あるいはキーボード)の後ろ、オシレーターの前にエンベロープをつなぐと、音の立ち上がりと終わりで、高さをかえられるよ。こんな感じ。
あとはオシレーターで音の高さをかえたり、フィルターを調整しながら、遊んでみてね。
いろいろりくつを言いながらためしてみたけど、音の作り方に、せいかいはないよ。ここでためしてみたのは、ひとつのれいでしかないんだ。自分でいろいろ考えながら、自分なりのやり方をしてみてね。
次回は、Synth KitいがいのlittleBitsを使って、なにができるかためしてみるよ。お楽しみに!
書いた人――四本 淑三(よつもと としみ)
1963年生れ。ふりーらいたー。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師(むさしのびじゅつだいがくでざいんじょうほうがっかとくべつこうし)。新しい音楽は新しいぎじゅつにかんけいがあると考えて、てくのろじーと音楽についていつも調べているよ。好きなものは自転車とウクレレとえすぷれっそだよ。