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小型コンテナを利用してマーケット拡大を目指す

熱の宅配便「トランスヒート」に簡易移送タイプが登場

2014年08月11日 16時42分更新

文● 行正和義

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熱源側施設からの熱の搬出

 三機工業、三重中央開発、極東開発工業は8月6日、三重県内で簡易移送型トランスヒートコンテナを用いた実証試験を開始したと発表した。

 トランスヒートは、工場などで発生した余熱・排熱をコンテナの蓄熱材に貯め、トラックで輸送したのち別の施設で給湯などに利用する。工場やごみ焼却施設の隣で温泉入浴施設を営業するといった余熱再利用は一般的に行われているが、それと同様な熱再利用をトラック輸送で行うもの。

熱利用側施設への熱の搬入

 これまで24tのコンテナを大型トラックで輸送するシステムで行われていたが、新たに10tコンテナを用いる簡易移送タイプを製作。10tコンテナはフックロール式にトラックから積み下ろしでき、他の廃棄物収集運搬車と共用化できるため廃棄物収集ネットワークに組み入れた熱輸送が可能となり、イニシャルコストを抑えることで普及を目指す。

小型化にともない蓄熱方法を変更し、輸送の際の危険物タンク取り扱い届けなどを不要としている

 実証実験では、三重県伊賀市内の三重中央開発「エネルギープラザ」から発生する焼却排熱を約10km離れた温泉宿泊施設「ヒルホテルサンピア伊賀」まで輸送して給湯熱源として利用。実証実験は今年9月まで行い、そののちは営業運用することが予定されている。

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