売れ筋&注目SSDを6モデル試してきたが、ここからはコストパフォーマンス優秀なCrucial「MX100」を使って、大容量&爆速SSD RAIDの構築に挑戦していこう。
容量1TBの爆速ストレージを構築!!
シーケンシャルアクセス速度1000MB/sオーバーも目指せるSSD RAIDは、それなりにコストが必要だったが、手ごろな価格帯で速度も十分なCrucial「MX100」や、Transcend「SSD370」を使えば、1TBの大容量かつ爆速なストレージをコスト抑えつつ、構築できるようになっている。
さっそく、コストパフォーマンスが優秀で、ライト性能も公称シーケンシャルライト500MB/s、ランダムライト8万5000IOPSの第一線級クラスになっているCrucial「MX100」の512GBモデル「CT512MX100SSD1」を2台用意。「Intel Z97 Express」チップセットが標準で備えているRAID機能を使って、512GB×2台でのRAID0を構築し、そのパフォーマンスを見てみよう。
Crucial MX100 | |||
---|---|---|---|
型番 | CT128MX100SSD1 | CT256MX100SSD1 | CT512MX100SSD1 |
容量 | 128GB | 256GB | 512GB |
サイズ | 2.5インチ、7mm厚 | ||
接続インターフェース | シリアルATA 6Gbps | ||
コントローラー | Mervell 88SS9189 | ||
NANDチップ | Micron 20nm MLC NAND | Micron 16nm MLC NAND | |
シーケンシャルリード | 550MB/s | ||
シーケンシャルライト | 150MB/s | 330MB/s | 500MB/s |
ランダムリード(IOPS) | 8万IOPS | 8万5000IOPS | 9万IOPS |
ランダムライト(IOPS) | 4万IOPS | 7万IOPS | 8万5000IOPS |
MTTF(平均故障時間) | 150万時間 | ||
TBW(総書き込み可能容量) | 72TB | ||
保証期間 | 3年間 | ||
実売価格 | 8500円前後 | 1万3000円前後 | 2万3000円前後 |
単体でも魅力ある512GBモデル
「CT512MX100SSD1」
いざ512GBを2台使ってRAID0を構築だ! と行く前に、まずは512GBモデルの単体性能をチェックしておこう。
256GBモデルより、ランダムリードはダウンしてしまったが、ライト性能はシーケンシャル・ランダム(512K)ともに大きくアップ。「CrystalDiskMark」のランダムライト(4K QD32)のIOPS換算も、公称スペックに近い最大8万3736.5IOPSを出していた。
また、「ATTO Disk Benchmark」でのピーク性能では、リード・ライトとも64KBから最大性能を発揮し、ともに500MB/s超えになっている。ただ、リードは最大545MB/sと256GBモデルよりわずかにダウン。さらに原因は不明だが、何度計測しても128KBでリードが420MB/s程度までダウンする症状が発生した。
100点満点とはいかないが、256GBよりも1GBあたりの単価が安くて、ライト性能が向上する512GBモデルは、オススメできる性能になっている。フルHD動画やハイレゾ音源、そして必要容量が増加の一途を辿っているゲームなどを複数インストールしたいという人は、Crucial「MX100」の512GBモデルは、かなり狙い目といえるだろう。
ちなみに週末の数量限定特価で、「CT512MX100SSD1」を2万円切りで出すPCパーツショップが登場。さすがに頻繁には行なわれない大特価だが、今後の価格動向には、かなり期待が持てそうだ。お盆休み恒例の各PCパーツショップの特価品に並ぶ可能性も捨てきれない!
512GBの単体性能を把握したところで、次はいよいよ2台によるRAID0を構築していこう。
RAID移行の鬼門がSATA動作モードの切り替え
Windows 8なら簡単にできる!
正規の手順通りにSATAの動作モードを「AHCI」から「RAID」に切り替えて、システムを再インストールする人は読み飛ばしてオーケーだが、現状のSATAモードからクローンアプリなどを使って、“システムごとRAIDに移行したい”、“システムSSDはそのままに、RAIDストレージを追加したい”という人も多いだろう。RAID移行術ではおなじみとなっているが、まずはSATAの動作モードの変更手順を紹介しておこう。
なお、今回紹介する方法はWindows 8/8.1向けで、セーフモードで起動して簡単にSATAの動作モードを変更する手順になっている。Windows 7などで変更する場合は、定番ツールの「SATAモード変更支援ツール」(関連リンク)などを使おう。
通常のモードでWindows 8/8.1が起動すればSATAの動作モードの変更は成功だ。あとはインテルダウンロードセンター(関連リンク)や、マザーボードメーカーのウェブサイトから、最新版の「Intel Rapid Storage Technology (Intel RST) RAID Driver」をダウンロードしてインストールすればオーケーだ。
すべての構成で成功する保証はないが、上記手順はマイクロソフトのサポート情報「Windows 8で、システムBIOSのATAドライブ設定を変更すると再起動のループが発生します」を元にしているので、多くの構成で問題なく変更できると思われる。
→次のページヘ続く (気になるベンチマーク結果は?)
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