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ソフトバンクの孫氏がみる次の30年、注目は人型ロボット

2014年07月31日 04時19分更新

文● 加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 ソフトバンクと言えば携帯電話が思い浮かぶが、同社が移動通信事業に参入したのは、2006年にボーダフォンを子会社化したわずか8年前のことだ。

 同社の創業は33年前、1981年に日本ソフトバンクを設立したことに始まる。パソコン用パッケージソフトの流通事業からスタートすると、翌年にはパソコンやソフトを紹介する専門誌を創刊し、出版事業にも乗り出した。90年になると社名をソフトバンクに変更し、ベンチャーキャピタル会社を設立。米国にも進出し始めた。96年に米ヤフーとの共同出資でヤフーの日本法人を設立し、インターネット事業に本格参入している。

 その後もブロードバンド総合サービス「Yahoo! BB」やワイヤレスインターネット接続サービス「Yahoo! BBモバイル」など、社会のICT化が進展するとともにその先頭を走り、現在は日本を代表する一大企業グループを形成している。05年にはプロ野球にも進出し、福岡ソフトバンクホークスを運営。子会社のガンホー・オンライン・エンターテイメントをはじめオンラインゲーム業界にも進出した。

 常に次代を見つめるトップの孫正義氏が、次なる事業の1つとしてとらえているのはロボット。6月5日に人型ロボット「Pepper(ペッパー)」を発表し、世間をあっと驚かせた。これがなんと、世界初をうたう感情認識パーソナルロボットだという。

人型ロボット「Pepper(ペッパー)」とソフトバンクのキャラクター「白い犬のお父さん(白戸次郎)」
人型ロボット「Pepper(ペッパー)」とソフトバンクのキャラクター「白い犬のお父さん(白戸次郎)」

 Pepperは、人型ロボット工学の世界的な先駆者である仏アルデバラン(ALDEBARAN Robotics SAS)との共同開発による。周囲の状況を把握して自律的に判断し行動する、独自のアルゴリズムを搭載。また、最新の音声認識技術や、人の表情と声のトーンを分析して人の感情を推定する感情認識機能など、人とのコミュニケーションに特化した機能を備える。人との会話が得意なロボットなのだ。

 ソフトバンクグループは、2010年に発表した「新30年ビジョン」においてロボットの重要性に言及。将来的にロボットと共存する社会を実現したいと表明した。これまでの30年で情報通信により社会を変えてきたソフトバンク。次の30年ではロボットと暮らす社会の実現を目指す。

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