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Windows Info 第26回

Windows 8で搭載された仮想環境「Hyper-V」を有効にする

2014年07月15日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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Hyper-Vを有効にする方法

 Hyper-Vを使うには、コントロールパネルの「プログラムと機能」から「Windowsの機能の有効かまたは無効化」を使って、Hyper-V関連モジュールを組み込む必要がある。

Hyper-Vは、標準ではインストールされないので、コントロールパネルの「プログラム」→「Windowsの機能の有効化または無効化」を使ってインストールを行なう

 ただし、Hyper-Vを組み込むためには、Windowsが64bit版で、CPUにIntel VTやAMD-Vなどの仮想マシン支援機能があり、それが有効であることが必要になる。たとえばAtom系などのマシンでは、64bitモードを持つCPUであっても、32bit版Windowsがインストールされていくことが多いためHyper-Vは利用できないことがほとんどだ。

 また、Intel VTのうち初期の実装では、拡張ページテーブル(EPT)の仮想化サポートがなく、Hyper-Vは利用できない。インテルのクライアント系CPUでいえば、第一世代のCore i3/5/7プロセッサであれば、Hyper-Vが利用できるが、その前のCore 2世代以前のプロセッサはVTには対応しているもののEPTの仮想化サポートがない。

 注意する点としては、ハードウェアによっては、この仮想マシン支援機能がファームウェアで無効とされている場合があり、この場合もHyper-Vのメインモジュールがインストールできない。

 「Windowsの機能の有効化または無効化」にあるツリーの「Hyper-V」で「Hyper-Vプラットフォーム」のチェックボックスがオンにできないのは、仮想マシン支援機能が利用できない状態の場合だ。セキュリティを強固にするため、この機能をデフォルトで「無効」にして出荷している機種も少なくない。

Hyper-Vプラットフォームがグレーアウトしている場合、マシンの仮想マシン支援機能がオフになっているか、そもそもプロセッサに支援機能がないなど動作条件を満たしていないかのどちらか

 無効の場合、ファームウェア(UEFI)設定でこれを有効にする必要がある。最終的な設定はハードウェア依存だが、UEFIの設定の直前までは、Windows 8.1では標準的な手順がある。

 「PC設定」を開き、左側の「保守と管理」を選ぶ(写真04#%PCs%#)。開いたページの左側にある「回復」を選択する。そこに「PCの起動をカスタマイズする」という項目があるので、そこにある「今すぐ再起動する」を選ぶ。

CPUが仮想マシン支援機能を持っている場合、ファームウェア設定を変更する必要がある。PC設定の「保守と管理」から「PCの起動をカスタマイズする」にある「今すぐ再起動する」ボタンを押す

「オプションの選択」では「トラブルシューティング」を選択

 システムが再起動し、青地に白文字のページが開く。ここでもマウスやタッチが利用できる。ここから「トラブルシューティング」→「詳細オプション」と選択すると「UEFIファームウェアの設定」という項目があるので、これを開いくと、最後に確認画面が出るので「再起動」ボタンを押せば、システムのUEFI設定画面が開く。

「トラブルシューティング」では「詳細オプション」を選択する

「詳細オプション」では「UEFIファームウェアの設定」を選択

 以後は機種次第で異なる部分なので、ここでは解説しないが、「Intel Virtualization Technology」や「Intel VT」などの名称の項目を「有効」にすれば、Hyper-Vプラットフォーム」をインストールできるようになるはずである。あとはHyper-Vプラットフォームをインストールしたらシステムを再起動することで、仮想マシン環境が利用可能になる。

BIOSやUEFIなどのファームウェア設定は機種によって違う。しかし、どこかに「Intel VT」や「Virtualization Technology」の有効、無効を切り替える設定があるはず

 Hyper-Vを組み込むと、スタート画面のアプリビューに「Hyper-V管理ツール」という項目が追加され「Hyper-V仮想マシン接続」と「Hyper-Vマネージャ」の2つのアプリケーションが登録される。これらは自動ではタスクバーにもスタート画面にも登録されないので、必要に応じて登録しておくといいだろう。Hyper-Vをインストールしたマシンなら「Hyper-Vマネージャ」を使えば、仮想マシン環境の作成から実行制御まで行なうことができる。

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