前へ 1 2 3 次へ

第100回 業界人の《ことば》から

小さくなってもとんがったVAIOを

グローバルブランドの火を消さない、VAIO新会社設立

文●大河原克行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

今回のことば

「日本発のグローバルブランドであるVAIOの火を消してはいけない。その気持ちは私も同じ」
(VAIOの関取高行社長)

本質+αのもと、VAIOの精神を維持しつつPC開発に取り組む

 VAIO株式会社が、2014年7月1日にスタートした。

 ソニーがVAIOブランドで展開していたPC事業を、日本産業パートナーズへと譲渡。資本金は、10億円で、日本産業パートナーズが95%を出資し、ソニーが5%を出資する。本社はソニー時代にVAIOの生産拠点であり、開発陣を集約させた長野県安曇野市のソニーEMCS内に置く。

 社長に就任した関取高行氏は、「日本産業パートナーズの馬上英実社長に最初に言われたのは、日本発のグローバルブランドであるVAIOの火を消してはいけないということ。その気持ちは私も同じだ」と語る。

本社はVAIOの生産拠点だった長野県安曇野市に置き、VAIOの主要な開発メンバーが引き続き手がける

 7月1日に行われた新会社設立に伴う記者会見では、VAIO株式会社の基本方針について、ゆっくりとした口調で説明した関取社長。その基本姿勢の根幹においたのが「本質+α」という考え方だ。

本質+αのキャッチフレーズのもと、VAIOのDNAを保ちつつ、PCにとって本当に必要な機能に沿った製品作りを目指していく

 「PCの本質とはなにか、ということを追求するとともに、VAIOならではの付加価値を+αとして提案する」とし、「私はPCはなくならないと考えている。何かを作り出す仕事をしている人たちにとっては、PCがなくなるということは考えられない。VAIOは、安曇野の技術と精神を土台に、本当に必要な性能と機能を持った製品を作る。また、小さなメーカーだからこそ、しがらみや思いこみには縛られない。そして、人の気持ちに突き刺さる一点突破の発想や、VAIOならではの審美眼に根ざしたモノづくりを大切にする」と語る。

前へ 1 2 3 次へ

過去記事アーカイブ

2024年
02月
2023年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2022年
01月
02月
03月
04月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2021年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2020年
01月
03月
04月
05月
06月
10月
11月
2019年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
11月
12月
2018年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
11月
12月
2017年
01月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
11月
12月
2016年
01月
02月
03月
04月
05月
07月
08月
10月
11月
12月
2015年
01月
02月
03月
04月
05月
06月
07月
08月
09月
10月
12月
2014年
07月
08月
09月
10月
11月
12月