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車との対話機能、ビッグデータ活用ナビなどトヨタが進化

2014年06月19日 05時43分更新

文● 加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 トヨタ自動車では通常のカーナビゲーションシステムのほか、テレマティクスサービスとして「G-BOOK(ジーブック)」を提供している。これは通信を使った地図の更新サービスなどだが、365日24時間、有人オペレーターとつながり、目的地設定のほか、レストランや駐車場の検索などをリクエストし、車のカーナビに情報を送ってもらう「オペレーターサービス」も用意する。

 同社は18日、G-BOOKを一新し、新テレマティクスサービス「T-Connect(ティーコネクト)」を発表した。ドライバー向け音声対話型「エージェント」、ナビにアプリが追加できる「Apps(アップス)」、従来のG-BOOKで提供の安心安全サービスや情報サービスをまとめた「オンラインケア」から構成される。

エージェントのシステム概要
エージェントのシステム概要

 なかでもエージェントの音声対話システムは、G-BOOKの有人オペレーターサービスを自動化したロボットオペレーターサービスとなる。たとえば、「○○の国道沿いのそば屋に行きたい」や、それに続いて「今やっている、駐車場のあるところを探して」など、高度な目的地検索にも対応できる。用件がうまく伝わらない場合は、有人オペレーターに用件が転送されて対応してもらえる。

 エージェントではまた、口頭でナビの目的地設定やニュース情報の検索、車両の取扱いに関する問合わせなどが可能なほか、走行履歴情報のビッグデータから車の行き先を予測して情報提供することが可能。予測ルート上の事故や渋滞、天候、路面情報をはじめ、燃料の残量に応じた給油場所などを先読みして音声で案内する「先読み情報サービス」も提供する。ユーザーの好みを登録しておくと、予測ルート上に位置する店やイベント情報なども紹介する。

 グーグルは車にAndroid OSの搭載を、アップルはiPhoneと車をつなぐ「CarPlay」を、それぞれ展開しているが、トヨタ自動車が車のスマート化に選んだのはナビゲーションシステムの知能化だ。同社はT-Connect対応ナビゲーションシステム「T-Connectナビ」を今夏以降に発売する。

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