富士通研究所は6月10日、画像認識技術により広角ドライブレコーダーによる車線逸脱警告の精度を向上させたと発表した。
専用カメラ映像から白線を認識、走行する自動車の車線逸脱を警告する技術はすでに実用化されているが、現在普及が進むドライブレコーダーからの映像で車線逸脱を警告できることが望まれていた。しかし、広角カメラでは広いエリアを撮影できる一方、遠い路面の白線がはっきりと認識できないという問題があった。
富士通研究所では、コマごとの車線画像の動きから横移動速度・旋回速度といった自車の動きをモデル化し、白線の画像から動きの影響を補正した画像を合成し、正しい車線形状を予測する技術を開発。
さらに、道路のカーブ曲率を推測、二重白線に対しては近い位置にある白線から仮の道路幅を推測して遠くの白線位置を推測するなどして車線を推測する技術を取り入れた。
実験では、従来方式の技術では白線位置を誤差30cm以内に推測できるのは54.5%だったのに対し、新技術では95.7%で白線位置を検出できたという。
富士通研究所では、ドライブレコーダーなどへの車線逸脱警報機能の搭載に向けて研究開発を進め、2014年中に技術を完成させるとしている。
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