ヤフーは5日、プロジェクト「HealthData Labo(ヘルスデータラボ)」の本格スタート(今秋予定)に先だち、先行モニター5000名の募集を公式サイトで開始した。モニターになると無料でゲノム解析サービスを体験できる。
HealthData Laboは、病気や薬、健康にかかわる情報を提供するサービス「Yahoo!ヘルスケア」が取り組む新プロジェクト。同プロジェクトに参加するユーザーを募り、ユーザーからゲノム解析サービスやアンケート調査を通して情報を取得。個々人の体質に関する情報を提供するほか、生活習慣を可視化する。
こうして多くの人から集まったビッグデータを統計学的に解析することによって、それぞれの体質に合った病気の予防法・治療法のエビデンス(根拠)を見つけ出していく。将来的には個々人がオーダーメイドの医療を選択できることを目指す。
今回は、同プロジェクトの先行モニターを5日から25日にかけて5000名を募集。必要なキット料金、解析費用、送料などはすべてYahoo! JAPANが負担するため、モニターは無料でゲノム解析サービスを体験できる。
まずは、応募者の中から同社で選定したモニター候補者に対して、「唾液採取キット」を送付。唾液を採取して返送した候補者をモニターとして認定し、解析を行う。解析の結果は「Yahoo!ヘルスケア」のマイページで閲覧できるようにし、病気のリスクや体質などがわかるほか、解析結果に基づいて病気予防のアドバイスを提供。また、該当のデータが研究に役立てられた場合には、それをマイページで案内する。
3日には、ディー・エヌ・エー(DeNA)が一般消費者向け遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」を発表。キットを使って採取した検体をもとに遺伝子検査を行い、将来かかるかもしれない病気のリスク等についての報告を受けられるサービスを7月下旬から開始する予定だ。ゲノム・遺伝子情報をはじめとした、人の身体や健康等に関するビッグデータの利活用に、IT関連企業が相次いで参入しているのは興味深い動きだ。