家電量販店の店頭に販売コーナーができるなど、今は空前の格安SIMブーム。とにかくスマートフォン(の月額費用)が安くなるという印象で注目している人は多い。
しかし、普通の携帯電話事業者と契約していたことに比べ、端末調達という一手間が増えるなど、不便な点が多数あるような気がする。
本連載では、そんな格安SIMを実際に使用しその活用術を探っていく。まずは格安SIMを選ぶところからはじめてみたい。
格安SIMはデータ通信用がメイン
1ヵ月/1GB/1000円が目安
格安SIMといっても製品はさまざま。価格と容量、そして速度、付随サービスなどで比較されている記事やサイトはたくさんあるし、ASCII.jpにも関連記事は多い。
まずはそれらの情報を参考にして、どんなサービスがあるか、そしてその相場観を知る必要がある。現在の状況をかなりざっくり言うと月額約1000円で高速で利用できる通信容量が1GBというのが目安になる。
次に、自分にはどういうサービスが向いているかを判断する必要がある。もっとも判断が難しいのが容量。格安SIMは月間の高速通信容量制限が1GBというものが多い(それを超えると料金の加算、もしくは通信速度制限がかかる)が、auやソフトバンクなら7GB程度、ドコモなら3GB~7GBという通信プランが一般的。月間7GBに達する人であれば、使い方を改めない限り、格安SIMを使って格安のまま快適に通信はできないと考えたほうがいい。
まったく制限がかかったことがない人は、現在の通信量をまず確認しよう。各キャリアともに各種手続きができるサイトが用意されており、そこから実際に使っている通信量が確認できる。また、スマートフォンの機能でも計測することができる。
それで月間1GBに収まっているならばめでたく1000円で収まることになる。ちなみに筆者の場合は積極的にWi-Fiを使っていること、四六時中スマホをいじってるわけでもなく、電車の中でもそれほど見ない。動画も見ない。
その結果、スマートフォンの通信量は多くても1GBを超えるか超えないかという程度。平均では6~700MBということがわかっており、めでたく1GBコースで事足りる。
もうひとつ、気を付けたいのは最低利用期間。多くの格安SIMには設けられていないが、一部のSIMは1ヵ月~1年未満の解約時に料金が発生するものがある。短期間の使用を前提とするならそのあたりも注意して選びたい。
筆者が選んだのは月額972円の「BIC SIM」
公衆無線LANサービス付き!
通信容量1GB程度のサービスは、種類が豊富で選び放題という状況だ。ごく一部を除いて格安SIMのサービスはNTTドコモのネットワークを使っているため、エリアは同等と考えていい。
もっとも重要な通信速度は、電波の部分はドコモでも、その先のネットワークが太いか適正かどうかは各事業者によって異なるため、各社まちまちだ。
付随サービスもさまざまで、公衆無線LANサービスの利用権が付属するところや、SMSの提供、メールアドレスの提供などいろいろある。
また、ネットで申し込んでSIMが送られてくるところもあれば、販売店でSIMを購入後、登録手続きをして使えるようにするところもあり、急いで使いたい場合はお店で売っているタイプが安心だろう。
今回は思い立ったらすぐにお店で買えるということで、ビックカメラグループで売られている「BIC SIM powered by IIJ」(BIC SIM)を選んだ。
月間1GBで月額972円。IIJmio高速モバイル/Dサービスのビックカメラ販売分という位置づけだが、BIC SIMには公衆無線LANサービスの「Wi2 300」のアカウントが無料で付属しているため、通信容量を抑えなくてはならない格安SIMにはもってこい。
Wi2 300はファーストフード店で使える場所が多く、積極的に公衆無線LANを使えば通信量をセーブでき。1GBの上限も余裕をもって使えるからだ。
なお、最低利用期間は利用開始日の翌月末日までとなり、その期間内に解約手続きをしても最低利用期間分の料金がかかる。ちなみに、IIJのサービスの場合、音声通話機能付きSIMカードでは1年以内に解約すると、音声通話機能の解除料がかかる。
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