もうじき梅雨の季節がやってくる。気象庁によると、今夏は日付変更線から南米ペルー沿岸にかけての広大な海域で、海面の水温が高くなる「エルニーニョ現象」が5年ぶりに起こるようだ。そのため、梅雨明けが遅く多雨になると予想されている。
突然の雨に見舞われないためにも、iPhoneで気象情報を常に確認しておきたい。今回は数多くのお天気アプリの中から、降雨情報を分かりやすく確認できる便利な一本を紹介する。
「アメミル」は、AR(拡張現実)技術を活用した無料の気象レーダーアプリだ。5分ごとに更新される気象庁レーダーのデータを確認できるほか、現実の風景に雨雲の状態をAR技術で合成し、降雨情報を視覚的に捉えることも可能。対応機種は、iPhone/iPad/iPod touchでiOS 5.0以降。
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アメミル ![]() |
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価格 | 無料 | 作者 | Shimadzu Business Systems Corporation |
バージョン | 2.3 | ファイル容量 | 10.8 MB |
カテゴリー | 天気 | 評価 | ![]() ![]() ![]() ![]() |
対応デバイス | 全機種 | 対応OS | iOS 5.0以降 |
アプリを立ち上げるとまず現れるのは、現在地がマップで表示される「2Dモード」だ。画面を横にするか「3D」ボタンをタップすると、カメラが起動しAR表示の「3Dモード」に切り替わる。
「3Dモード」では、周囲10kmの降雨情報がアニメーションとなってカメラの映像に合成される。iPhoneを目標方向に向けると、画面中央に雨量が表示されるため、360度どの方角でどの程度雨が降っているかが一目瞭然だ。
通常の雨雲レーダーの場合、降水量は地図上に数値やブロックの色分けで表示されるのみで、実際の雨の状況がいまいちピンと来ないことも多い。しかし「アメミル」を試してみると、降水量が多ければ大雨のアニメーションに変化するなど、実際の雨量が反映されるため分かりやすい。雲のイラストには雨量を表すレーダーの色もつくので、雨の状況がひと目で確認できた。
カメラを上に向けると、現実と同じように雨脚のアニメーションが角度をつけて降ってくる。リアルな風景と溶け込む雨の映像は、近未来的でなかなかおもしろい。
AR技術を体感したいが雨が降っていない……と肩を落とした人は、雨レーダーのデモモードがあるので試してみよう。過去に災害が発生した大雨が再現されている。
また地域を設定すれば、プッシュ通知で強い雨雲の接近も知らせてくれる。通知が来るのは、登録地点に1時間以内に雨が予想される時。月額100円の会員になれば、1時間後の雨量予測を見ることもできるようになる。ただしアプリ内のボタンからAR画面の画像をTwitterに投稿すると、その日の24時までは無料で雨量予測を利用できる。気になる人は試してみよう。
これからジトジト雨が続くと考えるだけで、つい憂鬱な気分になってしまいがちだ。しかしこのアプリなら、降雨情報がわかるだけでなく、どんよりとした雨模様も新鮮な景色に変えてくれるかもしれない。目新しい体験をもたらしてくれる、iPhoneらしいアプリといえるだろう。
