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EMCとIDCの「デジタルユニバース」が7回目の調査を披露

IoTのデータに埋もれる前に企業がやっておくべきこと

2014年04月21日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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4月18日、EMCジャパンは今後のデータ量の飛躍的な増大を予測する「デジタルユニバース」に関する発表会を行なった。調査では1年間に生成されるデータ量が2020年には44ZBに達し、IoT(Internet of Things)が生成するデータ量も10%に達するという見込みが示された。

iPadを積み重ねると地球と月の距離の2/3まで

 EMCの協賛でIDCが実施しているデジタルユニバースの調査も、今回で7回目。「1年に生成されるデータ量を数値化し、予測する世界の唯一の調査」を謳っており、地球上で生成されるデータ全体の世界を「デジタルユニバース」と呼んでいる。

 2013年のデジタルユニバースの情報量は4.4ZBにのぼる。調査を開始した2005年に生成・複製されたデータが132EBだとすると、データ量の増大傾向はますます加速的になっている。実際、この4.4ZBを128GBのiPad Airを積み上げて換算すると、地球と月との距離の2/3の高さにまで到達するという。IDC Japan ストレージシステムズ リサーチマネージャー 鈴木康介氏は「東京オリンピックが開催される2020年には10倍の44ZBに到達する」と語る。

IDC Japan ストレージシステムズ リサーチマネージャー 鈴木康介氏

 今回の調査のポイントはIoTの伸びだ。IDCの調査によると、インターネットへ接続される可能性のあるモノの数は、現在2000億個を超えている。現状、インターネットに接続されているのは全体の7%(140億個)、やりとりするデータ量は全体の2%に過ぎないが、2020年にはデバイス数が320億個、データ量が10%を占めると予想されている。

 もう1つのポイントは、地域ごとの増加量の違いだ。現在のデジタルユニバースの60パーセントは日本やドイツ、米国などの成熟市場で生成されているが、2020年までにはブラジル、中国、インド、メキシコ、ロシアなどの新興市場で生成されるデータが過半数を占める。この原因について、鈴木氏は「デジタルTVを観る、スマートフォンで写真を見るなど、コンシューマーによって生成されるデータがかなり大きい。デバイスの普及も急速に伸びている」と語る。

 こうしたデータ量の増加に対して、保存できるストレージは全体の33%に過ぎないという。この値は2020年までに15%以下に下がると予想される。ただ、データの大部分は映像配信の一時的なデータ量なので、大きな問題にはならないと考えられている。

データの増大とIoTがもたらすインパクトとは?

 データ量の増大傾向は、さまざまな調査で得られるもの。その意味で、2020年の44ZBというデータ量は、「すごいけど、ピンと来ません」以上の感慨はもたらさない。問題は、こうした傾向が企業にどのようなインパクトをもたらすかであろう。

 IDC Japanの分析では、ビッグデータ化やIoTの浸透は、新たなビジネスモデルの創出やミッションクリティカルシステムのリアルタイム情報などを生み出す可能性がある。また、収益の多様化、ビジネスのグローバルな可視性、業務のインテリジェント化も進むという。一方で、データの増大や多様化、増加のスピードなど上がり、企業も対応が難しくなっている。そのため、企業はBIや意思決定ツールを用い、膨大なデータの中から価値のもっとも高い“ターゲットリッチなデータ”を抽出する必要があるという。

日本企業にとってIoTは5つの機会をもたらす

 また鈴木氏は、人材面の課題を指摘する。IDC Japanの調査によると、2014年に1人のIT部門が管理すべきデータ量は230GBだが、2020年には1231GBにまで拡大する。しかも、本来保護すべきデータのうち、半分は現状保護されていないという調査も出ている。その一方、IT部門の人数が30%弱しか増加しないため、効率化を推進しないと、データ管理は難しい。オペレーションだけではなく、CDO(Chief Digital Officer)のようなデータ管理や活用を管轄する人材も必要になってくるという。

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