世界のスマートフォン(スマホ)市場でアンドロイドの勢いが増している。米IDCの調査によると2013年のアンドロイドの世界シェアは前年比9.6ポイント増の78.6%に達した。アップルのiOSは前年比3.5ポイント減の15.2%。マイクロソフトのウィンドウズフォンは3.3%、ブラックベリーは1.9%にとどまった。
アップルは日米でそれぞれ40%程度のシェアを持つが、中国をはじめとした新興国でアンドロイドの後じんを拝している。ウィンドウズフォンは欧州の一部で2桁のシェアを誇る一方、サムスンやインテルが開発を進めている第3のOSと呼ばれる「タイゼン」は製品化が進んでいない。
サイバーミステリー小説家の一田和樹が執筆した電子書籍「アンダーグラウンドセキュリティー 1」の第5章では、「アンドロイドスマホは穴が開いた財布」と題してアンドロイドのセキュリティー対策の甘さを指摘。
アンドロイドは、「グーグルプレー」にマルウエアが混入しているだけではなく、グーグルや端末メーカー、通信キャリアが作った基本機能に侵入するマルウエアまで見つかっている。しかも基本機能に侵入したマルウエアは、ウイルス対策ソフトでは防げないというのだ。
「防御方法がほとんどないに等しいアンドロイドスマホは、穴の開いた財布といえる」(本書籍より抜粋)
スマホにはあらゆる個人情報が入っており、マルウエアに侵入されると知人や取引先といった二次被害の可能性も出てくる。「アンドロイドを使うな」と言うのは難しいかもしれないが、アンドロイドの危険性は認識しておいたほうがいい。