矢野経済研究所が発表した世界のスマホ出荷台数の推移と予測によると、2013年は10億台を突破し、5年後の18年には2億台を突破すると予測している。
日本を含めた先進国ではスマホの普及がある程度進み、高い需要が見込める市場は新興国に移りつつある。そのけん引役として期待されるのは200ドル(約2万円)未満のローエンドのスマホ。先進国では400ドル(約4万円)以上のハイエンドモデルが中心だったが、中国では「1000元スマホ」(約1万6000円)と呼ばれるモデルが人気を集めるほど、低価格スマホが急速に出荷台数を増やしている。
今後もアジアやインド、中南米、アフリカなどの新興国市場でローエンドモデルがスマホ普及の原動力となり、ハイエンドモデルも新興国市場の富裕層や先進国市場の買い替えで需要が見込まれる。200ドル以上で400ドル未満のミドルエンドは市場を縮小し、ローエンドとハイエンドの二極化で市場が形成されると予測する。
実際、13年と18年を比較すると、ローエンドは2億6860万台から11億300万台へと4倍以上に増加するなか、全スマホ出荷台数に占めるローエンドの割合は約25%から約51%へ拡大。ハイエンドも4億4432万台から7億2000万台へ約1.6倍に増加し、シェアも約41%から約33%へと推移。18年のミドルエンドのシェアは約16%の予測で、ローエンドとハイエンドが8割以上を占めるという。