GoogleのATAPグループは2月20日(米時間)、スマホデバイスで周辺環境を3Dマップ化するという野心的な計画「Project Tango」を発表した。
ATAP(Advanced Technology and Projects)グループは、Googleがモトローラをレノボに売却した後も自社内に残したモトローラの技術開発部門。Project Tangoは、スマホデバイスに対して周辺空間を認識させることで新たなスマホの可能性を開くものと言える。
既存のスマホに搭載されているGPS/地磁気センサ/加速度センサに加え、新たに距離センサと環境認識用のカメラを搭載し、5インチスマホサイズにまとめている。公開された動画では、スマホをかざしながら歩けば周囲の環境をリアルタイムに3Dモデルリングしている。
大学や企業研究所などとの10年にもおよぶ共同研究の成果であるが、このシステムが次のスマホ製品に載って販売されるというわけでもない。この春から開発キットの提供(200セット)が始まるなど、携帯電話メーカーなどへの協力体制が始まった段階だ。
動画の中でも3Dモデル化した室内のナビゲーションということで視力障害者サポート、仮想現実のゲームといった使い道が提示されているが、スマホが周辺環境を認識するということは非常に大きなで可能性を秘めていると言えるだろう。カメラやGPSが付いたことで、単にデジカメ代わりやナビ代わりだけではなくAR系用途や位置情報を使ったサービス・ソリューションが世界中で幅広く展開されたように、思いもよらないような使い道が広がることが予想される。
Project Tango
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