このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

日本唯一の空挺部隊の勇姿を見よ

今年は島嶼防衛がテーマ! 「陸上自衛隊 第1空挺団」降下訓練始め

2014年01月25日 16時00分更新

文● 伊藤真広

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

離島内の陣地を確保
ヘリボーン作戦を実施

 離島内に陣地を確保した第1空挺団は、侵攻する敵部隊の撃退と離島確保に向けて「ヘリボーン作戦」を実施。偵察ヘリOH-1とOH-6Dが展開する敵部隊の偵察、攻撃ヘリAH-64DとAH-1Sによる地上攻撃、UH-1J搭載の12.7mm重機関銃M2ドアガンによる地上掃射を実施した。

偵察ヘリの名機として長らく使用されているOH-6D

国産の観測ヘリコプターOH-6。ニンジャの愛称で呼ばれている

攻撃ヘリAH-64D アパッチ・ロングボウによる地上攻撃。低空で侵入し、直前で急上昇し、そのまま攻撃を行なう

攻撃ヘリAH-1S コブラは2機編隊で侵入。こちらも低空で入り、直前で上昇して攻撃という姿勢をとっていた

遠目では少々わかりにくいのだが、UH-1J ヒューイの右側面に12.7mm重機関銃M2がドアガンとして付けられておりガンナーがいつでも攻撃できるよう警戒にあたっている

 ヘリによる攻撃後は、より強固な陣を構築するためのヘリボーン輸送を中心とした行動で、まずCH-47Jが着陸し、オートバイによる偵察部隊が潜入。続いて、UH-1JとUH-60JAによる狙撃チームと先遣隊が展開した(※UH-60JAは筆者たちの撮影位置からは死角となっていた)。

約9トンのペイロードを持つCH-47J チヌークでヘリボーン輸送されてきたバイクによる偵察部隊

偵察用オートバイは、KAWASAKIのKLX250をベースにカスタマイズされた車両となっていた

地上ギリギリでホバリングする機体から飛び降りるのは、ギリースーツに身を包んだ狙撃チーム

狙撃チームが展開する裏では、UH-1JやCH-47Jからロープ降下を行なっていた

 先遣隊の展開が完了後、CH-47Jが再度侵入し、エクストラクションロープを使ったリペリングを披露。ぶら下がる綱をするすると間髪つけずに滑り地上に降り立つ姿は、パラシュート降下とは違ったテンポを感じさせる動きとなっている。ヘリボーン作戦の最後は、CH-47Jによる吊り下げ輸送。今回は120mm迫撃砲 RTと軽装甲車を輸送して展開した。また地上での部隊の展開に合わせて、敵部隊を牽制するために地雷散布仕様のUH-1Jも飛来した。

CH-47Jのスリングによる吊り下げで輸送されているのは120mm迫撃砲 RT

ヘリボーンで地上に降り立った隊員が手にしているのは87式対戦車誘導弾の発射機とレーザ照射器だろうか?

上空から地雷を散布するUH-1J。側面に取り付けられているフロートのような形をしたもののなかに地雷が詰め込まれている

左奥に展開しているのは、155mm榴弾砲

確保した陣地に続々と侵入してくる車両たち。手前から中距離多目的誘導弾、PAC-3発射機、03式中距離地対空誘導弾

 訓練提示の最後となる「3戦力合一」では、第1空挺団が構築した強固な陣地に後続部隊が上陸し、敵に攻撃するというシナリオ。中距離多目的誘導弾、74式戦車、10式戦車、96式装輪装甲車、軽装甲車、高機動車、155mm榴弾砲といった地上部隊が展開。AH-64DやAH-1Sなどともに攻撃行動をとった。攻撃により、敵を包囲撃滅した部隊は、そのまま「離島確保」のフェーズへ移行。03式中距離地対空誘導弾やPAC-3発射機などが展開し、敵が再度侵入を防ぐ展開を行ない予定されていた訓練内容は完了した。また訓練展示に続いて、個人格闘術も披露された。

展開を終えて射撃体勢を整えた中距離多目的誘導弾。左側で隊員が警戒にあたる

枯れ草でカモフラージュされた10式戦車

74式戦車も枯れ草で偽装が施されている

03式中距離地対空誘導弾

PAC-3発射機

小野寺防衛大臣の前で、個人格闘術の演舞を行なう隊員

この日の訓練に参加した隊員に訓示を述べる小野寺防衛大臣と敬礼をする隊員

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ