米フェイスブックは現地時間22日、サードバーティー製モバイルアプリへの広告表示に向けたテストを開始したと発表した。
サードパーティー製モバイルアプリへの広告配信により広告の効果を高めることが広告主に大きなメリットを与える一方、サードパーティーのモバイルアプリ開発者に対しても収益の拡大につながる可能性が広がる。ベースとなるのはFacebookのターゲティング能力の活用だ。
今回のテストが成功すればフェイスブックが得るものも大きい。過去に行った同様のテストでは、外部の広告配信プラットフォームを利用したが、今回は広告主やモバイルアプリ開発者と直接作業を行っている。3者がダイレクトにつながるモバイル広告ネットワークの構築を目指しているふしもうかがえるのだ。そのため、同テストは関係社数を限定したごく小規模で進められている。
フェイスブックの売上を支えているのは広告収入。特にスマホの普及が世界的に進む今日、モバイルユーザーの獲得とその収益化は同社のビジネス戦略で大きなカギを握っている。米調査会社のeMarketerが昨年12月に公表したレポートでは、米モバイル広告市場のシェアが2012年は1位グーグル(49.8%)で2位フェイスブック(9%)だったが、13年はグーグル(41.5%)に対してフェイスブック(16%)と、フェイスブックがグーグルとの差を着実に詰めている。モバイル広告ネットワークを構築できれば、グーグルの一強を脅かす存在になるかもしれない。
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■米フェイスブック公式ブログ