難航する後継者選び
スティーブ・バルマーCEOの退任予告から約半年が経過した。「今後1年以内」と期限を区切り、背水の陣で臨んだ後継者選びも、遅々として進んでいないようだ。
米AP通信の1月7日の報道によると、次期CEOの有力候補として名前が上がっていた米フォードのアラン・ムラーリーCEOが、マイクロソフトへの移籍を否定し、フォードにとどまる意向を示した。同じく有力候補の一人だった米クアルコムのスティーブ・モレンコフCOOも、昨年末に開催された同社の取締役会で次期CEOに指名され、マイクロソフトへの移籍の可能性は消えている。
委員会は当初、2013年中に新CEOを任命する予定で選定作業を進めていたが、12月17日に公式ブログで、「2013年の早い時期になる見通し」と明かしていた。
退任時期が決まっている以上、結論を先延ばしにするメリットはない。幸い昨年8月以降、10%ほど株価は上昇しているが、このままでは「CEOのなり手がいない会社」の烙印を押されかねず、株価への悪影響も避けられないだろう。