現在はウィンドウズ XP(XP)のサポート期間が延長されているが、今春の4月9日には延長サポートが終了する。そのため、1年前の2013年4月9日には日本マイクロソフトが説明会を開催するとともに、公式サイト上でも「サポート終了の重要なお知らせ」と題したページを開設し、注意を呼びかけている。
にもかかわらず、トレンドマイクロが昨年12月に実施したXPに関する企業ユーザー意識調査(企業のIT管理者515名を対象)によると、いまだに勤務先の業務用PCでXPを使用しているのは53.8%にのぼり、そのうちの約半数となる47.7%が延長サポート終了後の4月以降も業務用端末としてXPを使用すると回答した。
XPを使い続けている理由として、「時間の関係で移行しきれない」(43%)や「Windows XPでないと動かない業務アプリケーションがある」(42.6%)、「移行のためのコストがかかる」(37.5%)が挙げられたが、「現状でも業務に支障がない」という回答も2割以上にのぼった。また、延長サポートの終了を見込んでか、ウイルス対策ソフトについて63.9%が「導入済み」、12.6%が「検討中」と回答。しかし、脆弱性対策製品の導入は、「導入済み」が27.8%、「検討中」が21.7%という状況だった。
サポート期間が終了しても、XPを使用できないわけではないが、サポート終了による影響は避けられない。たとえばセキュリティ面では、セキュリティ更新プログラムが配布されなくなることでセキュリティ性能が失われるため、たとえウイルス対策ソフトを導入していても、その網をかいくぐる進化したウイルスにも対処できる保障はない。脆弱性対策については半数が検討すらしていないという危機的状況だ。
トレンドマイクロでは4月のXP延長サポート終了後も、XPに対応した同社のエンドポイント・セキュリティ製品のサポートを一定期間継続するという。アスキークラウド2月号(2013年12月24日発売)でも「今知っておくべきウィンドウズXPを使い続けるリスク」と題した記事を掲載し、同問題に対してあらためて警鐘を鳴らすとともに、対応策をまとめている。これらを参考に対策を万全にしたいところだ。
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■トレンドマイクロ