裏蓋を開ける度に過去へ遡行する仕様
防水設計ということもあって、作りはしっかりしており、6000円のカメラとしては質感も良好。白黒のパンダカラーも可愛らしい。
電源ボタンを長押しすると、若干の間があって起動し、撮影準備完了。焦点距離の短い超広角レンズらしく、パンフォーカス式。つまり最短撮影距離から無限遠まで被写界深度内に収まるので、ピント合わせの必要がない。もちろんオートフォーカス機構はないので、レリーズボタンを押せばそのままシャッターが切れるのが、今となっては新鮮。
ここでパッケージに書かれていないスペックをさらっておくと、最大解像度は8M(3264×2448)ながら、補間解像度で16M(4608×3456)のモードも選べる。静止画の場合は、撮影時と再生時にピクチャーエフェクトも選べる。露出補正もあるが、いちいちメニューから呼び出さなければならないので、後述する逆光特性もあって、使わずに済ませることが多いだろう。
ただ、21世紀以降の近代的なデジタルカメラを使い慣れていると、笑ってしまうようなこともある。
まず撮影すれば画像を転送する必要が起きる。電池も減るので交換もするだろう。いずれにしても、その際には、底面に付いている跳ね上げ式のフタを開けることになる。裏のロックボタンに指をかけながら、蓋全体をスライドさせると「んポッ」という、シールドされたフタ独特の手応えがあってなかなかよろしい。ここが浸水したらアウトなので、頑張って作っているとも思うのだ。
見て分かる通り、フタを開けると電池が抜ける構造だ。抜けた電池を再び入れ、フタを閉めると、また何事も無く撮影できるのだが、笑えるチャンスは次の転送時にある。
いくら画像を取り込んでも、PC側の画像ライブラリに表示されない。不思議に思っていたら、DSC880DWの画像だけライブラリーを過去にさかのぼった2013年1月1日にたまっていたのだった。つまりフタを開け、電池が抜けると、日付が初期化されるのである。これは笑って済ませるしか無い。
ただし撮影ファイルの通し番号は覚えているようで、電池が抜けても連番で記録され続ける。いちいち日付を設定し直すのはバカバカしいので、私はPCに転送したら2013年1月をあたりを探すことにしている。