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画角最高! 14mmの超広角激安コンデジの割り切った使い方

2013年12月08日 12時00分更新

文● 四本淑三

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自撮りもムービー撮影もできる水中カメラだった

 DSC880DWの発売は2013年7月5日。価格はオープンプライスで、私はソフマップの通販で税込み6940円(ポイント11%付き)で購入した。

 まず荷物を開けて驚いた。私は超広角に高まって買ったというのに、パッケージにはそれが一切書かれていない。製品名は「DUAL MONITOR DIGITAL CAMERA DSC 880DW」。ケンコー・トキナーのウェブにも「防水デュアルモニターデジタルカメラ」と紹介されていて、画角についての説明はない。

パッケージの表。「デュアルモニター搭載 防水ボディでもっとアクティブに!」という斜体文字、そして主たる機能・特徴を示すアイコンが7つ。どこにも超広角の文字はない

次にパッケージの上下側面。やっぱり7つのアイコンだけで、超広角のアピールなし

そしてパッケージの右側面。「マリンスポーツの撮影にも!」という文字が。画角なし

さらにパッケージ左側面。「ウインタースポーツの撮影にも!」。やはり画角なし

最後にパッケージ裏。やっとここに「F=1.8mm F2.8」「35mmフィルム判換算 14mm相当」と。でも分かる人が見ないと分からない

 何なのだろうこれは。私の知らない間に「特定広角レンズ秘密保護法案」のようなものが国会を通過し、知られてはマズイ何かが撮影されるのを防ぐために、メーカーは画角の広さをアピールできなくなったのだろうか。

 という冗談はさておき、ここまで売る側がアピールする方向性と、買う側の呼応が噛み合っていない製品も珍しい。何か訴求点を誤った以上のものを感じざるを得ない。

 そして箱を開けて再度びっくり。このカメラには、いわゆる「自撮り」のためのフロントモニターが付いているのだ。加えて、IPX8相当の防水設計で、水深3mまで潜水可能。どうやらそこが主たるアピールポイントらしい。しかも、ついでに動画まで撮れちゃうというおまけ付き。何で買うまで気が付かなかったかと言えば、画角以外にはまったく期待していなかったからである。申し訳ない。

自撮り用のフロントモニターは1.8型液晶。画面に写っているのは、このカメラを撮影している別のカメラ。フロントモニターに切替えると解像度は自動的に3Mモードになり、その後、リアに切り替えなおしても3Mのまま

 かつてニコンに「NIKONOS」というレンズ交換型の水中カメラシリーズがあり、「UWニッコール15mmF2.8N」「UWニッコール20mmF2.8」といった超広角レンズがラインナップされていた。ベビーデューティーなのに、結構コンパクトでオールマイティーに使える。しかも、いざとなったら水深50mまで潜れるというので、街なかでも好んで使う人達がいたのである。陸上でこのDSC880DWを使うということは、かつてのNIKONOSのような意味合いになるのだろうか?

 しかし冷静に考えてみよう。失礼ながら、こんなニッチな仕様のカメラをケンコー・トキナーが自社設計するとは思えない。そこでメーカーに問い合わせたところ、やはりOEMということだった。どこが作ったものかは教えてもらえなかったが、本体裏には「Made in China」のステッカーが貼られている。あとは皆さんのご想像と検索能力にお任せしたい。

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