新進気鋭クリエイターたちの競演!
プロジェクションマッピングはここまで進化した!
下の写真は、アイドルユニット「私立恵比寿中学」を起用したリアルタイムミュージック・ビデオ「EBICHU CUBE」の演出で知られる出村拓也氏の作品。ゲームのような世界観が楽しめた。
次は、初音ミクを起用したボーカロイドオペラ「THE END」での共同演出と映像ディレクションで注目を集めたYKBX氏による作品。可愛らしい猫を主役に「THE END」とはまったく異なる世界観を見せてくれた。
プロジェクションマッピングを体験した後は「THANK YOU BOOTH」へ。こちらのブースでホワイトモックをセットすると、タッチパネル上に自分がこれまでに見てきた映像が現れた。さらに好きな映像を選択すれば、QRコード又はURLがゲットでき、専用サイトから壁紙をダウンロードできるようになっている。ホワイトモックに ICチップが内蔵されており、映像が記録されているのだ。このほか、おみやげとしてホワイトモックに貼れる各作家のシールも用意されていた。
同会場には、「GALAXY Note 3」と連携して利用できる時計型ガジェット「GALAXY Gear」の展示も。Androidを搭載した、近頃注目を集めている“スマートウォッチ”だ。プロジェクションマッピングを体験したついでに、こちらにも触れてみよう。
今回の展示を手がけたのは、クリエイティブ・エージェンシー「SIX」の大八木翼(クリエイティブディレクター)、P.I.C.S.(3Dプロジェクションマッピング担当)、aircord(プロジェクション/システム構築担当)ら。都市模型への3Dプロジェクションマッピング「TOKYO CITY SYMPHONY」を手がけたメンバーだ。
大八木氏に話を聞くと「来場者の方に間近でプロジェクションマッピングを見てもらうという体験から、その記憶を持ち帰っていただくというところまで、トータルにディレクションしました。スマートフォンはもともと解像度が高く、普通の映像をプロジェクションしてもつまらないので、今回はそのベースを壊すために、作品をGALAXYの待受画面から始める、というルールを設けました」とのこと。事実、アーティストそれぞれの待受画面の“崩し方”が面白い。会場を訪れたら、ぜひその辺りにも注目してほしい。
会期は11月4日(月・祝)まで。「TOKYO DESIGNERS WEEK」では、同展の他にも企業・デザイナー等による展示や、全天周型の映像のTDW-DOMEが多数用意されている。テクノロジーとライフスタイルが融合した、様々な展示を発見できることだろう。
イベント概要
- イベント名
- ABLE&PARTNERS TOKYO DESIGNERS WEEK 2013
- 開催期間
- 10月26日(土)~11月4日(月・祝) 11:00~21:00
- 場所
- 東京都新宿区霞ヶ丘町2-3 明治神宮外苑絵画館前
- 料金
- 当日チケット 大人:2500円 ナイト割:1500円
大学・専門生:1500円 高校生:1000円 中学生:500円 - 公式サイト
- http://www.tdwa.com/
筆者紹介───宮越裕生(みやこし ゆう)
アートライター。東京造形大学絵画科卒業。2011年より執筆活動開始。さまざまな分野にある境界領域の表現可能性に注目し、レポートすることを志す。興味のある分野は音楽、現代アート、メディアアート、写真、旅行。執筆中の媒体は「HITSPAPER」「CBCNET」「greenz」など。
