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シャープ、BtoB向けソリューションTV「ITテレビモニター」

2013年10月28日 22時00分更新

文● 大河原克行

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 シャープは、BtoB向けのソリューション型テレビ「ITテレビモニター」を新たに開発。2014年2月以降に販売を開始すると発表した。

シャープが開発したITテレビモニター

ITテレビモニターの背面

ITテレビモニターの商品概要

 AQUOSで培ったテレビ技術と、長年に渡り同社が取り組んできたIT技術とを融合し、新たな提案を行なう製品と位置づけている。主な用途として、病院やフィットネスクラブ、ホテル、飲食店などを想定。入院患者や顧客が操作する端末としての導入を見込んでいるという。

 ITテレビモニターは、16v型の液晶ディスプレーに、赤外線カメラ方式のタッチパネル機能を搭載。業務用システムと連動させることで、各種サービスを提供できる点が特長だ。

 たとえば、病院では入院患者のベッドに、アームとともにITテレビモニターを接続。テレビとしての利用だけでなく、オンデマンド型のビデオレンタルサービスや電子書籍サービス「GALAPAGOS」を提供し、NFCにより決済を行なったり、家族とのビデオチャットや治療情報の提供、入院患者向けの食事の選択などといったサービスが提供できるとしている。

ITテレビモニターを病院向けに提供する際の画面

地上デジタル、BS、CSのデジタル3波を視聴できる

GALAPAGOSによる電子書籍サービスを提供

最近では食事を選択できる病院も増えている。タッチパネルで注文ができる

家族とのビデオチャットが可能。幼児の見舞いを禁止している病院などには適している

NFCとの連動が可能

NFCは外付けとなっている。要望にあわせて将来的には内蔵化も検討される

 シャープ デジタル情報家電事業本部新規商品開発センターの笹岡孝佳チーフは、「液晶テレビAQUOSを病院に導入している実績をもとに、まずは、病院の要望を取り込んだ提案を行なっていきたい。1366×768ドットの16型ディスプレーを採用しているのはベッドサイドなどに最適なサイズと判断したため。

シャープ デジタル情報家電事業本部新規商品開発センターの笹岡孝佳チーフ

 患者が入院中に利用できるテレビやビデオ、電子書籍のほか、92万画素の内蔵カメラと、有線LANおよび無線LANによるインターネット接続機能を使って、随時家族と連絡をとったりできる。家族が見舞いにきた場合には、NFCでの認証をもとに電子カルテを表示して治療情報を確認したり、服薬の時間が来たら電源が切れていても画面が立ち上がり、患者に薬を飲むように通知したりといったことも可能になる」としている。

服薬の時間が来ると画面に自動的に告知を表示(画面右側)

治療状況を確認。NFCを利用して患者と家族が確認できるようにしている。見舞い時に医師が不在の場合などには便利

 また、フィットネスクラブでは、ランニングマシンで走っている際に関連情報を表示するだけでなく、ジョギングコースを表示したり、有名なマラソン選手と一緒に走っているような映像を表示するといったことも可能になる。

病院やホテル、フィットネスクラブなどをターゲットに展開する

 ビデオオンデマンド(VOD)サービスでは、ブリッジ・モーション・トゥモローと提携し、配信用サーバーを施設内に設置したうえで配信することが可能。そのほか、P波をキャッチして、事前に地震情報を通知するといったことも行なえるという。

ブリッジ・モーション・トゥモローと提携し、ビデオオンデマンドサービスを提供

 「様々な施設において需要が高いテレビに着目し、そこにネットサービスや業務用システムと連携することで、新たな需要を開拓できると考えている。タッチパネルの操作あることから、従来のようにリモコンで上下左右キーを操作しながらメニューから選ぶといった手間がなくなるほか、16型の液晶ディスプレーのサイズ、2.5kgの軽量化した筐体の中に、チューナー、インターネット機能、IT機器の機能を一体化していることから、省スペース化を図れるといったメリットがある」(笹岡チーフ)という。

 本体の外形寸法は、縦253×横384×奥行52mmとなっている。

 医療現場でも利用できるように、手袋を装着した状態でもタッチパネル操作ができるように赤外線カメラ方式を採用したほか、消毒のための液体で拭いても対応できる素材を利用。ヘッドフォン出力端子を前面に配置する以外の端子はすべて背面に配置し、B-CASカードのポートは、カバーをネジで固定して盗難防止に対応するといった配慮も行なわれている。このほかインターフェースとして、HDMI入力端子、USB端子、機能拡張用端子を用意。また、AC電源コードは2.7メートルという長いものを採用しており、様々な環境での設置を可能にしている。

端子は基本的には背面に置かれている

IT技術に合せて“進化”に対応できる、「ITユニット」

 ITテレビモニターの最大の特徴は、「ITユニット」を搭載している点にある。

 「テレビの寿命が7年以上であるのに対して、IT技術の進化は2、3年と速い。そのため、テレビの寿命を優先して、ITの進化に遅れたまま、既存の技術を使い続けるといったケースも少なくない。ITテレビモニターでは、ITユニット部だけを交換できる構造としていることから、ITの技術進化や、ITテレビモニターを通じたサービス内容の変化にあわせて、改良できる」(笹岡チーフ)

「ITユニット」を交換できるのが最大の特徴

取り替えが可能なITユニット

 ITユニットは、背面部のユニット収納部を開けるだけで、簡単に取り替え可能となっている。保守や管理などのメンテナンスにも適している。

 「ITユニットはシャープから提供することになるが、将来的には、一定数量の導入をもとに、ソリューションプロバイダーが独自に開発することも可能にしたい」としている。

 ITユニットは、Linuxを採用しているが、今後、需要にあわせてWindowsなどの異なるOSにも対応できるという。

 シャープでは、BtoBあるいはBtoBtoCのビジネスとして、ITテレビモニターを販売していく計画で、来年2月の出荷に向けて商談を開始しているという。


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