米店頭株市場ナスダック(NASDAQ)は現地時間26日、フェイスブックの終値が41.34ドルとなり、新規株式公開(IPO)初日以来の最高値を更新した。同時に時価総額も1000億ドルを超えた。
2012年5月18日のIPO初日は38.2318ドルの終値をつけたフェイスブック。その後は株価が低迷し、9月4日には17.7290ドルまで下げた。しかし、徐々に回復しはじめると、2013年第2四半期(4~6月期)決算では予想を上回り、売上高が対前年同期比53%アップとなる18.1億ドルを記録。すると、同決算発表当日の7月24日の終値は26.5100ドルだったが、翌25日には34.3590ドルへと急騰。先週末金曜の8月23日には40ドルの大台を超え、最高値を更新してきた。
フェイスブックは、グーグルやアップルのように自前でハードウェアやOSを持たないため、売上の屋台骨は広告が担う。2013年第2四半期の決算では、総売上の88%を広告売上が占め、その割合は第1四半期(1~3月期)の85%よりも3ポイントアップしていた。
また、ビジネス戦略のカギの握っているのはパソコンよりもモバイル。実際、4~6月期の月間アクティブユーザー数11億5000万人のうち、モバイルからのユーザーは71%の8億2000万人。モバイルユーザー数は1~3月期の7億5000万人から7000万人増加しており、モバイル化が着々と進んでいる。同時に、全広告収入のうちモバイル広告収入が占める割合が、1~3月期の30%から4~6月期には41%へ11ポイントもアップしている。ユーザーと広告のモバイル化がうまくシンクロした結果が株価に反映したといえる。