PCというよりもルーターやモデムのような印象
ディスプレーにオンブしてもらえるプチPC「LUV MACHINES mini」
まるでディスプレー一体型デスクトップPCのような雰囲気に
「LUV MACHINES mini」の本体は角を丸く落とした板状のボディだ。本体のみでの重量は約640gで、手のひらに乗るほどのサイズだが、実際に乗せてみると見た目の印象よりはずっしりしている。全体は黒基調だが、大きな面の片面だけが光沢のある加工にグレーの流線模様が描かれている。この面だけを見てPCだと気づく人はいないだろうという雰囲気だ。
標準付属しているスタンドは、約160g。こちらも見た目の印象よりも重い感じだが、本体を支えるためにはこのくらいの重さが必要だろう。このスタンドは縦置きする場合に下側にネジで取り付ける。小さな突起をかみ合わせ、手回しネジを1つしめるだけだから、簡単に取り付け可能だ。
安定させられるなら、スタンドを使わずに寝かせた状態で置いてもよい。机の上のブックスタンドや棚を上手く利用できるならば、それを活用してもよいだろう。さらに省スペースな設置方法もある。付属のVESA取り付けキットを利用してVASA規格に対応するディスプレーの背面に取り付ける方法だ。
取り付けキットは板状で、本体上部とかみ合わせた状態で下部の手回しネジをしめて固定する。補助用に本体を貼り付ける両面テープも備えているから、しっかりと固定しよう。75×75mm と 100×100mmの両規格に対応しているから、手持ちのディスプレーに使える可能性が高い。
ディスプレーに背負わせると、まるでディスプレー一体型デスクトップPCのような雰囲気になる。サイズや色、性能などで気に入ったディスプレーを使って一体型風のマシンを作りたい人にぴったりだ。
USB端子が左右に分かれるため、VASA取り付け時も使いやすい
「LUV MACHINES mini」が搭載するインターフェースは、縦置きにして奥に長い形で置いた場合の前後に用意されている。メインとなるのは背面だ。VGA端子、HDMI端子、USB2.0端子×2、有線LAN端子、電源コネクタ、ラインアウト端子、ラインイン端子がびっしりと並んでいる。
これだけ小さいのにVGA端子とHDMI端子の両方を備えていることや、有線LAN端子を搭載していることが驚きだ。無線LAN機能も搭載しているのだが、オフィスなどで使う場合には有線LANの方が都合がよいことも多いだろう。そうした場合に、問題なく接続できる。
前側はカバーを開けた内側にUSB3.0端子×1とUSB2.0端子×1がある。背面側のUSB端子が長辺を合わせて並んでいるのに対して、前側は短辺を合わせて並んでいる。どちらも端子同士の隙間は少ないのだが、この形の違いをうまく利用すれば、コネクタや機器が干渉するせいで複数デバイスが接続できなくて困るということも少なそうだ。
スタンドを使って置いたときは前後だが、これがVASA取り付けキットを利用してディスプレーに背負わせた状態だとディスプレーの左右からインターフェースにアクセスすることになる。USB端子も左右両側にあるという状態になるわけで、キーボードやマウスは左から、プリンターは右から、というような使い分けがしやすくなる。
キーボードやマウスは標準サイズが付属
「LUV MACHINES mini」には、本体とスタンド、VESA取り付けキットのほかに、ACアダプタとマウス、キーボードが付属する。ACアダプタはコンパクトなもので、本体がせっかく小さいのにアダプタが大きいせいで設置場所が見苦しくなるという心配はなさそうだ。電源側は太めのケーブルだが、本体側のケーブルは細くて柔らかいから、取り回しもしやすい。
キーボードとマウスはUSB接続の有線タイプだ。キーボードはテンキーつきのアイソレーションタイプで、マウスはホイールつき。どちらもごく一般的なサイズだ。本体が小さいからといって、マウスやキーボードまでコンパクトタイプというわけではない。付属品を並べると本体が一番小さいように見えるという不思議な状態だ。
次回は実際の使い勝手について、ベンチマークによる性能評価をまじえ、「LUV MACHINES mini」をもっと紹介しよう。