中高生へのセキュリティ啓蒙=アダルトサイトの架空請求対策
三上 「何せ今は中学生、高校生の1台目がスマホなんですよね。かつ、親がパソコンを買い与えない。ウチなんかもそのつもりですけど」
西牧 「スマホさえあればいい」
金子 「実際そうですよね。中高生が勉強以外で使いたい用途はスマホで事足ります」
村山 「そして携帯端末だから親に見られながら使うわけでもないという、子供としては最高のガジェットですよ!」
三上 「中学2年生はまずエッチな単語で検索するでしょ。Googleのセーフサーチを外すところから旅が始まる」
村山 「Google先生大活躍」
三上 「そしたらこれに引っかかるんですよ。架空請求。誰それのヌードを見るにはここをクリックしろ。で、クリックしたら10万円払え」
村山 「そういえば、やはり中高生のお子さんがいるカメラマンの小林さん宅は大丈夫ですか?」
カメラマン小林 「(座談会風景を撮影しつつ、)おそらく架空請求の画面が表示されるようなコンテンツもさんざん見てると思うけど……今のところは静観してる(笑)」
三上 「10万円だと無視できたり、逆に親に相談すべき金額なので発覚すると思うんですけど、今は1万円とか2万円というのもあるんですよね」
カメラマン小林 「ああ、中高生でもギリギリ払える金額に設定してるわけだ!」
三上 「昔、やはり携帯電話で少額詐欺というのがあって。ワンクリック詐欺で300円払えと言われるんです。少額だからと300円払ってしまうと、メールアドレスと電話番号をゲットされてしまい、そこからさらに……」
金子 「よく考えるなあ」
三上 「中高生だと親に知られたくないから、払ってしまって一層大変なことになるんです」
村山 「しかもスマホ時代だと、GPSがオンになっていたら、どこに住んでいるかまでわかってしまう。洒落になってないですね」
三上 「だから子供たちには『アダルトサイトを見たときはこういう表示が出るよ』という、もっと低レベルな啓蒙が必要だと思います。セキュリティ云々ではなく、アダルトサイト対策特化で」
村山 「実際、見るなというのは無理な話ですし!」
金子 「なんかアダルトネタだと妙に真摯だよね」
村山 「……」
西牧 「あきらかに発言量が変わりましたよね。カメラマンさんにまで話振ったり」
村山 「……」
三上 「気をつけてね」
座談会開催後の大事件は来月に解説します!
三上 「あと無理矢理入れるならLINEかな」
金子 「ついに1億5000万ユーザーを突破しましたが、特に漏洩事件は起こしていませんよね?」
三上 「メディアが視聴者を釣ろうと、タイトルに“LINEで知り合った~”とか付けた記事がものすごい多いんです」
村山 「ああ、モバゲーやmixiも同じ目に遭ってましたね……新聞やテレビがわーわーやる理由って『広告という名のお布施が足りないぞ』という密かな意思表示なんでしょうか?(笑)」
三上 「いや、これは単純に新しく流行っているからですよ。見出しにLINEが入っていると、デスクも『なるほど、あれか!』と原稿が通りやすくなるんじゃないかな。……みなさんご存じのように、記事タイトルに『LINE』という文字列が入っているだけでページビューが上がる状態ですから」
金子 「確かにLINEは鉄板と言われてますね」
三上 「私が去年の9月に書いた『LINEのセキュリティのまとめ』という記事は月平均数万PV級で、一番多いときで数十万PVでした」
一同 「ひえ~」
三上 「Yahoo! JAPANがLINEの記事を載せるたびに、参考サイトとしてリンクを張られるので。私にPV増ボーナスは出ないのかと(笑)」
西牧 「今回は話に出ませんでしたが、アノニマスとか忘れた頃に活動するじゃないですか。ネットの話題としても面白いので結構追いかけてます」
村山 「マカフィーが2013年初頭に脅威レポートを発表したんだけど、アノニマスによるハクティビズムは衰退すると予想してます。個人が集まって……という方向は鈍化するんだけれど、代わりに政府主体の活動がすごい伸びてくるだろうみたいな話をしていて、どう考えてもそっちのほうがやばい。
4chanに集まってるような人たちがわーわーやっているほうが、まだ危なげがないよね。今回挙げたトピックにも米国への不正アクセスで米国防省が中国を名指しで批判なんてネタが入っているし、今後は背後に国がいる組織による事件がメインになっていくのでしょうか」
三上 「今月の座談会後に大事件が起きている可能性もあるから、そこらへんは来月に解説しようと思います!」
※三上氏の懸念通り、ヤフーでパスワードと秘密の質問&答えが流出、クレカ情報11万件流出、中国サイバー攻撃による米軍兵器関連書類の漏洩、電子書籍の不正購入など山ほど事件が起きました。次回じっくり語ります。