このページの本文へ

東芝「REGZA Z8X」と自作PCでリアル4Kを堪能してみた

2013年06月24日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
例えばデジカメレビューの撮影サンプルは(画像クリックで)基本的に原寸表示するわけだが、4Kだとこんなに広い範囲が表示できる

例えばデジカメレビューの撮影サンプルは(画像クリックで)基本的に原寸表示するわけだが、4Kだと1600万画素クラスの画像でもこんなに広い範囲が表示できる

ちなみに、ASCII.jpのトップページをウェブブラウザーで開いて全画面表示したところ。……なんだかむなしい感じに

ただし、ASCII.jpのトップページをウェブブラウザーで開いて全画面表示するとこんな……なんだかむなしい感じに

 PC側での4K表示はノイズ感が少なく、デスクトップ画面のテキストのエッジはもっともシャープ。これはネイティブ4Kのよさが出る部分だろう。しかし、この状態でBDソフトを再生すると、その映像は全体に精細感に乏しい。映像コンテンツのアップスケーリングはPCで行なうよりZ8Xに任せたほうがいい、ということだ。

 800×600は自然画ではほとんど気にならないが、フォントのジャギーが発生し、しかも輪郭がにじんでおり、かなり甘い映像になりやすい。このあたりを考えると、PCからの映像出力は、デスクトップ表示などの通常操作は4K出力、BDなどの映像再生ならば1920×1080を基本とした方がよさそうだ。

4K出力でゲームをやるとどうなるか?

「3DMark」も4K解像度で動作させることが可能だった。なかなかの迫力!

「3DMark」も4K解像度で動作させることが可能だった。なかなかの迫力!

 ここで気になるのはゲームだ。ゲームソフトでも出力解像度を4Kにできるタイトルが増えてきており、現時点では重要な4Kコンテンツと言える。

 例えばPC用の「バイオハザード6」ベンチマークソフトを試したところ、出力解像度は4Kをサポートしており、その設定だけで4K出力が可能だった。

 素で「俺の家のバイオハザード6と違う!!」と言ってしまった。PS3版とPC版という差もあるだろうが、テクスチャー感がハンパない。PS3版もプレイ時点ではかなりのレベルのグラフィックだと思っていたが、PC版の4K表示を見てしまうと一世代前のマシンの表示に感じてしまう。同じPS3用ソフトで比較すると、バイオ6とバイオ4(HD版)くらいの差というとわかりやすいだろうか?

 ただし、である。ベンチマークの結果は一応B判定(通常動作OK)なのだが、30p(リフレッシュレート30Hz)のためムービーシーンでもオブジェクトが多いシーンや大きくパンニングする場面では動きがカクカクしがち。そのうえ、グラボの表示能力も限界近くなり、テクスチャー品質などを最高にすると、フレームレートが最低で17fpsほどまで低下してしまう。

 残念ながら、これはプレイに支障が出るレベルだろう。テクスチャー品質を中程度にすると多少は改善されるが、オブジェクトが増えると動きがカクカクしてしまう。このあたりはPCやグラボの能力次第の部分ではあるが、4K表示をするならばグラボの性能はなるべく高いものを選ぶ必要はあるだろう。

 ちなみに出力解像度をフルHDにした場合は、あらゆるシーンで50~60fpsの描画ができ、動きもなめらかだし快適にプレイできる。PC版でグラフィックのレベルが向上していることと、58Z8Xの超解像処理でさらにディテール感が向上しているため、こちらもPS3版を大きく上回る映像となった。プレイしやすさを優先するならば、当然フルHD解像度出力だろう。

 だが、4K表示の質感表現の凄まじさは、プレイに支障が出てもそれを選択したくなる魔力がある。ゾンビの不気味さやCGではなかなか難しいよだれや濡れた感じの生々しさが大きく違うのだ。通常はフルHD出力で、ムービーシーンだけ4K出力に切り替わってくれる機能の追加に期待したくなる。

 このほか、海外ゲームだと4K出力に対応したものがいくつか見られたのだが、国内メーカーのゲームに関しては最新作の「バイオハザード リベレーションズ」(体験版)や「PSO2キャラクタークリエイト体験版 ver. 2.0」などを試してみたが、残念ながら4K出力は行なえなかった。

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中